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「替えのきく人」にならないために ある経営者が大切にする“商売人の父”の教え

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――最後になりますが、読者の皆様へメッセージをお願いします。

平野: 先日、ある方からうかがったのですが、現代の日本人が1日に触れる情報量は、江戸時代の日本人のそれの一生分に匹敵するそうです。

 江戸時代というのは、かりに関東大震災級の地震が起きたとしても、その情報が九州に届くまでには3~4日はかかったし、世界で何か事件が起きたとして、それが江戸に伝わるまでには2年ぐらいかかった、と。

 情報が伝達されるスピードも遅く、またそもそも情報量自体も少ない時代があったわけです。そう考えると、現代の情報の多さ、伝達の早さがいかにすごいかが分かります。本当に変化のめまぐるしい時代ですよね。

 最近の若い子たちを見ていると、「喜怒哀楽がないなあ」と感じることがあります。でも、それは仕方のないことだとも思うんです。

 SNSのタイムラインひとつとっても、悲しいニュースが流れてきたと思ったら、その数秒後に、メチャクチャ笑える画像が流れてきたりするわけですから。

 そういった情報にいちいち感情豊かに反応していたら、おかしくなってしまう。ある種の防衛本能が働いた結果としての「不感症」なのだと思います。

 でも、そんな時代だからこそ、情報に振り回されないよう、自分のなかに芯を持ったほうがいい。

 なので、一つでも二つでもいいから、何か自分の趣味といいますか、「これを見たら(したら)思わずニヤニヤしてしまう」ようなものを持つことから始めてはいかがでしょうか。

(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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