納税は国民の義務だけれど、やはり「できる限り余計な税金は払いたくない……!」というのが人情ですよね。特に個人事業主として働いている人は死活問題になりがち。そこで一読しておきたいのが、『経費で落ちるレシート・落ちないレシート』(梅田泰宏/著、日本実業出版社/刊)です。
経費で落ちるかどうかのカギは、ズバリ「仕事のために使われたかどうか」。その経費を使って仕事をしていることが証明できれば、「必要経費」として経費で落とすことができるのです。
では、次のようなものは経費で落ちるでしょうか? 考えてみてください。
■香典・ご祝儀は「落ちる」? 「落ちない」?
香典やご祝儀など、支払いに対して領収書をもらうという慣習のないものは、経費で落ちるのでしょうか。
答えは「業務に関する限り、落ちる」。つまり、得意先の結婚式や葬式に出た場合は経費で落とせるのです。
でも、これらの出費は出金伝票に記入するだけではNGです。
ポイントは、「得意先の結婚式や葬式に出た」ことが証明できるようにすること。出費の事実があったと推定できるだけの資料(結婚式の招待状、葬儀の案内など)をそろえておくことが重要です。
香典袋・祝儀袋のコピーもとっておきましょう。
■家族旅行は「落ちる」? 「落ちない」?
従業員の福利厚生の一環とも言えそうな家族旅行。はたして経費で落ちるのでしょうか。
答えは、「落ちない」。
そもそも福利厚生は、事業主に雇用されている従業員のためのもの。福利厚生という概念は、事業主そのものにはないのです。
慰安旅行と認められるための境界は、実は非常にデリケート。「従業員が10人以上いて、役員が2、3人ついていく」くらいの旅行であればいいのですが、やはり家族旅行を福利厚生費で落とすのは難しいそうです。
いかがでしたか? 働く人にとって「税金」は大きくのしかかってくるものです。本書を参考にうまく「経費」に落として節税してみてください。でも、もちろん、虚偽申告は絶対にNG。「使途不明金」や「遊興費」になってしまわないために、経費として落とす場合は、かならず証拠を残すことを心がけましょう。
(新刊JP編集部)
関連記事
・節税好きな会社が「借金まみれ」になるワケ
・生命保険業界が表に出さない“数字”とは?
・税務署員が教える、会社員でもできる節税テク
・安易な転職、実は危険!?
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。