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「もう結婚に恋愛は要らない! ~恋愛しない若者たち」 第6回

若者既婚者の約半数が結婚前に同棲経験?同棲に潜む意外なリスク

文=牛窪恵/マーケティングライター、世代・トレンド評論家、有限会社インフィニティ代表取締 編集=平澤トラサク/インフィニティ
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若者既婚者の約半数が結婚前に同棲経験?同棲に潜む意外なリスクの画像4「Thinkstock」より

 彼女は、「もし彼に『オレは知らない』などとそっぽを向かれたらどうしよう」という不安感で頭が一杯だったのだ。

 そう、実はこれがお試し感覚の同棲における、女性にとってのリスク。しかもそこに、現行の法律では意外な落とし穴もある。

男性に否定された場合

 たとえば、アキのように同棲中に身ごもった場合、現行の日本の法制度だと、相手男性に「自分は知らない」と否定されてしまうと、女性が胎児と2人で路頭に迷ってしまうリスクがある。いわゆる「養育費」をもらえず、女性だけに負担がのしかかる可能性も拭えない。

「相手の男性はDNA鑑定でわかるのではないか」と、疑問に思う人も多いだろう。確かに、今はDNA鑑定でほぼ100%正確に父親を特定することができるようになった。年々、その技術も進化している。

 鑑定法ひとつとってみても、以前は出生前の胎児段階でDNA鑑定するとなると、羊水(絨毛)を用いた検査のみだった。この場合、母体や胎児に一定の負担がかかり、場合によっては流産の危険さえあるといわれていた。

 ところが最近は、母親と父親と考えられる人物の血液のみでの検査が可能になった。国としてこれを奨励しているわけではなく、詳細な方法も医療機関によって異なるが、健康診断で行われるような簡単な採血だけで鑑定できたり、「妊娠9週目以降なら検査可能」とするところもある。費用はおおむね、20万円前後のようだ。

 婚姻前の女性が予期せぬ妊娠を知ったとき、その心身にかかる負担や不安感は計り知れない。ただ、昨今は技術の進歩によって、それを多少なりとも軽減できるようになったわけだ。

 だが、この最新技術があっても、乗り越えられない壁がある。

 それは、同棲中の男性が「オレは関係ない」と端からDNA鑑定に応じない場合、強制的に(法的執行力などで)血液等を採取することができないことだ。

海外の結婚を後押しする公的制度

 では、同棲中のカップルが「妊娠→事実婚→出産」といった流れで、いわゆる法的な結婚を伴わない「婚外子」が多い海外の国々では、どうしているのか。世界を見渡すと、同棲や事実婚を公的な制度によって後押しする国や地域も数多い。

若者既婚者の約半数が結婚前に同棲経験?同棲に潜む意外なリスクの画像5「Thinkstock」より

 たとえば、スウェーデン。1988年、結婚しなくても一定期間同棲を続ける男女に、婚姻している夫婦と同等の権利や保護を与える「サムボ法」を施行したのは有名だ。フランスも99年、「PACS(パックス)」という婚姻に近い制度の法律を導入した。

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