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石原結實「医療の常識を疑え!病気にならないための生き方」

引退のイチローが“打てなくなった”原因…体に見えた老化の兆候

文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

スポーツ選手の“ケツ断”

 これを応用した漢方薬が「八味地黄丸」である。文字通り8つの生薬より成っており、そのうち5つまでが山薬(山芋のこと)のほか、地黄、附子、沢潟など、植物の根なのである。八味地黄丸は「足脚の痛み、しびれ、冷え、(夜間)頻尿、目の疲れ、老眼、白内障、耳鳴り、冬の肌の乾燥、気力・体力の低下」など、あらゆる「老化がもたらす症状」によく効く。

 細身のイチロー選手の腕は今でも丸太棒のごとく太くたくましい。この腕でバットを使いピッチャーの投げる球を打つのが打者の仕事ではあるが、微妙なバットコントロールに大きく影響するのが、腰、尻、太もも、下腿、足のいわゆる下半身の筋力である。

 この下半身の筋力を優先的に鍛え、若い頃のようにパンパンに張ったお尻を保ち続け、ついでにニンジンやゴボウでつくるキンピラやとろろそばを常食し、八味地黄丸を服用されていたら、イチロー選手はひょっとしたら50歳まで現役を続行できたかもしれない。

 蛇足ではあるが、昨年の正月、大相撲の元大関小錦が私が運営するニンジンジュース断食保養所に来られた。そのとき、「小錦さん、力士は尻の肉が削げ落ちたと感じたとき、引退を考えるそうですね」と申したら、「はい。私もそれで“ケツ断”しました」とおっしゃった。「小錦さん、日本語がお上手ですね」と言って、互いに哄笑したものだ。

 ちなみに、小錦さんは15日の滞在で15kgの減量に成功された。といっても、チェックイン時が190kgであったが……。
(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

1948年長崎市生まれ。長崎大学医学部を卒業後、血液内科を専攻。「白血球の働きと食物・運動の関係」について研究し、同大学大学院博士課程修了。スイスの自然療法病院B・ベンナー・クリニックや、モスクワの断食療法病院でガンをはじめとする種々の病気、自然療法を勉強。コーカサス地方(ジョージア共和国)の長寿村にも長寿食の研究に5回赴く。現在は東京で漢方薬処方をするクリニックを開く傍ら、伊豆で健康増進を目的とする保養所、ヒポクラティック・サナトリウムを運営。著書はベストセラーとなった『生姜力』(主婦と生活社)、『「食べない」健康法』(PHP文庫)、『「体を温める」と病気は必ず治る』(三笠書房)、石原慎太郎氏との共著『老いを生きる自信』(PHP文庫)、『コロナは恐くない 怖いのはあなたの「血の汚れ」だ』など、330冊以上にのぼる。著書は韓国、中国、台湾、アメリカ、ロシア、ドイツ、フランス、タイなど世界各国で合計100冊以上翻訳出版されている。1995~2008年まで、日本テレビ系「おもいッきりテレビ」へのレギュラー出演など、テレビ、ラジオ、講演などでも活躍中。先祖は代々、鉄砲伝来で有名な種子島藩の御殿医。

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