
安くおいしい商品を手早く食べられるということで人気の牛丼チェーン。その中でも吉野家、すき家、松屋の大手3社は“御三家”とも呼ばれていて、長い間親しまれている。しかし、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう現在は苦戦を強いられているようだ。
2020年3月以降の3社の既存店売上高は、7月にすき家が2.7%増加した以外は前年同月比で減少傾向にある。客数についても3月から6カ月連続で前年比で減少しており、特に吉野家と松屋は前年同月比で10ポイント以上数字を落とした月も少なくなく、厳しい状況にあるといえるだろう。
よく牛丼チェーンを利用されている方の中には、窮地と聞いて、より足を運ばねばと考える方も少なくないはず。だが、せっかく商品を購入するのであれば、評判の悪いメニューを避けて、おいしいものを食べたいと思うのも自然な心理である。
そこで今回は、牛丼チェーン3社の商品を独自にリサーチ。「この秋、買うべきではない3大牛丼チェーンのメニュー」を5つセレクトした。あくまで調査班の独断で選んだものではあるが、各チェーンに足を運んだ際の参考にしていただければ幸いである。
吉野家/肉だく牛カレー(並盛)/598円(税別)
最初に紹介する「肉だく牛カレー」は、今年の8月6日に登場した新メニュー。1年4カ月ぶりにリニューアルされて牛肉との相性を高めたカレールウと、レギュラーメニューの「牛カレー」の1.5倍の牛肉が使われていることが特徴である。
牛丼とカレーというそれぞれにおいしい料理の組み合わせで、しかもカレールウは和のテイストを押し出した特製のものとなると、否が応でも期待してしまう。しかし、実際はそれほど相性が良く感じられないのが正直なところだ。
食べてみると、牛肉が「牛カレー」の1.5倍の量ながらもカレーの存在感が強く、バランスを欠いているような印象があった。カレーがメインだと捉えた上で注文するのであればおいしく楽しめるだろうが、あくまで牛肉を味わいたいというのであれば避けた方が無難かもしれない。
吉野家/鰻重(一枚盛)/788円(税別)
吉野家のレギュラーメニューである「鰻重」は、2019年5月の「吉野家・すき家・松屋で今、買ってはいけない“地雷”メニュー6選!高いのにガッカリ!」と、20年5月の「吉野家・すき家・松屋の今春ワースト6!ライザップ牛サラダエビアボカド、NYポーク丼」で、過去2回紹介している。いつでも鰻が食べられるのは魅力的なのだが、何も知らずに注文すると後悔することになるので、3度目となるが改めて紹介させていただきたい。
注意すべき最大のポイントは、肝心要の味にある。鰻の匂いがあまり良くなく、それをごまかすかのようにたれがたっぷりと使われているため、たれの味が強すぎる「鰻重」となっているのだ。
また、価格が吉野家の商品の中では高めで、コストパフォーマンスが悪く感じられることも難点のひとつ。もちろん高止まりしている鰻の市場価格を考えれば吉野家を責めることはできないが、前述したような味のクオリティのため、購入する際はよく考えてから選ぶべきだろう。