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“不祥事議員”山尾志桜里氏、高邁な政界引退“理由”説明にネット上で総ツッコミ

文=編集部
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山尾志桜里氏のnote公式ページより

 国民民主党山尾志桜里衆院議員(46)は17日、自身のSNS「note」公式ページ上で、現在の任期限りで政治家を引退する方針を表明した。山尾氏は「私には政治家とは別の立場で新しくスタートしたいことがあります。そこで、今回の任期を政治家としての一区切りとしたいと思います」と述べるとともに、「新しく挑戦したいこと、そのフィールドとしての次の場所については、しっかりと任期を全うしてから、自分なりの方法でお伝えします」などと自身の今後の展望についてほのめかした。

政治家一筋というキャリアが標準モデルであることに違和感

 山尾氏は同日午後3時21分、「皆さまへのメッセージ。」と題する記事をアップ。以下のように国会議員の多選問題を指摘した。原文ママで引用する。

「政治家という仕事を経験し、政治家一筋というキャリアが標準モデルとなっていることに何度も違和感を覚えました。政治家以外にもやれることがあり、やりたいことがある人こそが、期間限定で政治家をやるようになるといい、そう確信しました。

 そういう人たちは、次の選挙のために必死になる労力と時間を、きっちり任期中の仕事に振り向けられるからです。

 永田町に一番必要なのはプレーヤーの交代です。現職がいても毎回予備選をやること。そして議員任期を制限すること。新陳代謝をシステム化するには、この2つで必要十分。

 そう思って私なりに様々な場面で提案してきましたが、実現まではまだ時間がかりそうです。

 ということで、まずは私自身が、この3期10年で区切りをつけようと思います。

 別の場所からやってきて、次の場所へと去っていく。これが当たり前のキャリアの一つになるといいな、と思います。

  そして、新しく挑戦したいこと、そのフィールドとしての次の場所については、しっかりと任期を全うしてから、自分なりの方法でお伝えします」

ネット上では「出馬しても受かっただろうか」などと厳しい声

 また山尾氏は今後の自身の将来的な展望に関して以下のように述べている。

「ただ、今もこれからも変わらない自分の目標がひとつあります。それは『自由と民主主義と法の支配』を、この日本に、自分たちの力でしっかり根付かせることです。

  日本はそもそも自由に対する渇望が薄い社会です。そこにコロナ禍と権威主義の圧力が加わって、日本ばかりか世界中で『自由』の地盤沈下が起こっています。

 この沈んだ『自由のライン』をデフォルトにしないために、むしろ今こそ高く手を伸ばして『自由のライン』を持ち上げる必要を痛感しています。民主主義=選挙という図式を卒業して、選挙以外の政治参加の新しいルートをつくっていくことも大切です。

 せっかくのデジタル技術を、民主主義の敵ではなく味方にしながら、政治家以外の人たちにどれだけ政治に幅広く関わってもらえるか。ここが、これからの国家の成熟度を左右する大きなテーマです。

 そして、コロナ禍。

 補償も効果も法の根拠もあやふやな人権制限がまかりとおっています。日本の『ゆるふわ立憲主義』の負の側面があらわになったからこそ、この問題を社会全体で共有し、しっかり検証して、人の支配・空気の支配から法の支配への転換点にしたい。

  自由と民主主義、そして法の支配。こうした価値は毎日の暮らしや幸せを目に見えない形で支えています。

 だから、失ったことに気づく前に、獲得する努力をひたすら重ねていく必要があって、それはライフワークとするに値する仕事だと思っています。

 だからこそ、これまで立憲的改憲や人権外交に取り組んできましたし、これからもその気持ちは変わりません。そして、この目標は、政治という磁場から離れた方がよりよく実現できると思うようになったのです。

 というわけで、次の選挙に出ることはありません」

 一方、Twitter上にはこのタイミングでの引退表明に関し、以下のような厳しい意見も散見された。

「出馬したら受かったでしょうか」

「立候補しても再当選の見込みの無い議員が、立候補見送りする際の良い口実に今後なりそうですね」

「本当に最近はまともな事を言ってましたけど、プライベートがやっぱり問題になるし、ガソリンだのコーヒー券だのパスだのと懲りずにやった事がやはりダメって事で当選は難しいと判断したのかもしれませんよ。どうせなら立候補して国民からの審判を受ければ良かったのにとは思いますけどね」

“青の勝負服ではなく黒”で引退表明

 山尾氏は1974年7月24日、宮城県仙台市出身。小学4年の時にミュージカル「アニー」の初代アニー役を務めた。東京学芸大学附属高校を経て、東大法学部卒。2002年に司法試験に合格し検事に任官。東京、千葉、名古屋の各地検に着任した。09年8月の衆議院選では愛知7区に民主党(当時)公認候補として出馬し初当選した。民主党、民進党、利権民主党などを経て国民民主党憲法調査会長。現在3期目。

 検察官から政治家への転身に際して、現・立憲民主党の小沢一郎氏が関わったという話もある。また2017年には議員パスの不適切使用や不倫疑惑が一部報道で噴出するなど、注目を集めた。

 立憲民主党関係者は山尾氏の政界引退の報に触れ、次のように語った。

「軽い衝撃を受けました。今年4月の『週刊文春』(文藝春秋)で一連の不倫騒動の顛末が再燃した時に、政界引退の話が一部でささやかれていたようですが、先生の性格的に絶対に辞めないだろうと思っていたので。筋を通すという意味で国会閉会のタイミングになったということなのでしょうか。今後、どうされるのかはまったく情報が入っていません。謎です。立憲・国民分裂前から関係のあった先生方ですら、『これからどうするんだろう』と首をかしげています。

 賛否両論ありますが、山尾先生は党の顔であり、重要な論客の一人でもあったわけで、山尾先生を重用していた(国民民主党の)前原(誠司)副代表や玉木(雄一郎)代表にとってかなり痛手になるのではないでしょうか。総選挙も近く、みな決戦モードに入っているところですから、党員の士気に影響がでないわけはないと思います。もちろん我々立憲民主党も含めた野党にとって影響がないわけはないと思いますよ。

 note上の山尾先生の画像と動画を見ましたが、珍しく黒色のトップスを着ていて、びっくりしました。議員活動の時は青色を必ず入れるのが山尾先生のポリシーなので……。引退に向けた強い意志を感じました」

(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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