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セルフ式ガソリンスタンド一般化で車両トラブル増加…日常点検はGSスタッフに任せよ

文=萩原文博/自動車ライター
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軽自動車には軽油を入れればよい?

 セルフサービスのガソリンスタンドにも当然、メリットとデメリットがある。当然ながらメリットは、フルサービスのガソリンスタンドに比べて燃料代が安いという点だろう。一方のデメリットとしては、まずは先述の通り、これまでスタッフが行っていたエンジンルームの油脂類チェックやタイヤのチェックなどが行われなくなった点が挙げられる。

 さらに挙げられるものとしては、使用燃料の間違いが多くなったことがあろうか。特にクルマに詳しくない人が多いと思われる軽自動車ユーザーが、「軽自動車に軽油を入れてしまう」という事態は、昨今しばしば報じられてきた。知識がある者からすれば「そんなバカな!」だが、実際にある。事実、筆者の妻も、レンタカーで軽自動車を借りた際に「燃料は軽油を入れればよいの?」という耳を疑いたくなるような言葉を発したことがある。

diesel
ディーゼルエンジン用の軽油は、「軽自動車用」の意ではない。

 こうして考えてみると、セルフサービス式のガソリンスタンドの増加は、まさに功罪相半ばするといえるかもしれない。クルマの日常点検が自分ではできないという人は、多少高い燃料代も安全のための費用と考えて、少なくともたまには、スタッフのいるフルサービスのガソリンスタンドを利用するほうがいいだろう。やはり、プロによるチェックがあれば、トラブル未然防止の確率は格段に上がる。そして、フルサービスのガソリンスタンドに行った際には、「タイヤの空気圧のチェックお願いします」という言葉は忘れないようにしたいものである。

(文=萩原文博/自動車ライター)

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