「最近、物忘れがひどくて、人や物の名前が出てこない」
これを、「老化のせい」とあきらめていないだろうか。「実は、それは老化でなく、脳の酸欠のせい」と語るのは、『1日1分で人生が変わるおなかもみ上げ』(自由国民社)『疲れを明日に残さないからだリセット』(同)の著者であり整体師の永井峻氏だ。
永井氏によると、深い呼吸は健康の基本だが、最近は浅い呼吸しかできない人が増えているという。今回、その永井氏に、酸欠をはじめとした現代人の健康問題や1分でできる簡単体操などについて聞いた。
スマホを見ると酸欠になる?
――永井さんの整体院の患者さんには、男性と女性のどちらが多いのでしょうか?
永井峻氏(以下、永井) 6~7割が女性です。女性は月経がありますし、体が冷えやすいため、自分の体の不調や異変に早い段階で気づきやすいのです。一方、男性は「痛みがひどい」など、不調がかなり進んでから来院する方が多いです。最近は、不眠の方も多いですね。
――不眠の原因には、何があるのでしょうか?
また、人はパソコンやスマホの画面など光っているものを見ると興奮してしまい、興奮すると呼吸も浅くなります。いい睡眠はリラックス時の副交感神経が優位な状態で得られますが、呼吸が浅く興奮している時は、ストレス時の交感神経が優位な状態で、眠りの質が悪くなってしまいます。眠っても疲れが取れなかったり、「いくら寝ても足りない」というのも、睡眠の質が悪い状態です。
――スマホが酸欠や不眠の原因になっているのですね。しかし、深い呼吸をしようと思っても、1日中続けるのはなかなか難しいです。
永井 「常に深い呼吸をしよう」と思わなくても大丈夫です。1か100かで考えず、きちんとした呼吸を1日3分するだけでも大きく違います。『最寄り駅から会社まで歩く時だけは、しっかり呼吸をする』というのもいいでしょう。
――毎日の行動に組み込めば、続けられそうですね。パソコンやスマホの使用を控えるのが難しいという人も多そうですが、そういう場合はどう対処すればいいでしょうか。
永井 画面の明るさを下げるだけでも大きく違いますよ。また、ブルーライトを軽減するフィルムや眼鏡、フリーソフトなどもあるので、それらを活用して、眠りの質がどう変わるかを確認するといいでしょう。
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