粗悪な「偽物」エキストラバージンオリーブオイルが野放し?美容・健康効果なし?
国際オリーブ協会(IOC)という団体に加盟している国では、協会が定める基準を満たしていなければ「エキストラバージンオリーブオイル」の名称は使えません。しかし、日本はIOCに加盟していないため基準を守る必要すらないのです。行政の立ち遅れが原因で、消費者は商品の正しい選択ができず、悪徳なメーカーや販売会社が不当に利益を上げているという現状があります。
オリーブオイルには確かに健康効果、また美容効果もありますが、それはエキストラバージンオリーブオイルに限ったことで、それ以外のオリーブオイルには期待が持てないことは、知っておくべきでしょう。
エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブオイルの最高峰といえるものです。それ以外には、ファインバージンオリーブオイル、オーディナリーババージン・オリーブオイル、ランパンテバージン・オリーブオイルなどがありますが、大きな違いはその酸化度です。
エキストラバージンオリーブオイルの酸化度は0.8%が上限と定められており、ほかのものは2~3.3%まで認められています。この酸化度の違いが、効果効能に直結します。さらに、それ以下の品質のものはピュアオリーブオイル、または単にオリーブオイルとの名称が付いています。
体にいいオリーブオイルの選び方
オリーブオイルを選ぶ時のポイントはいくつかあり、前述の酸化度がもっとも大事なポイントです。また、遮光瓶か、光からオイルを守るための缶、そして箱に入っていることも重要です。オイルの最大の敵は酸化です。価格も大事で、おおよそですが、500ミリリットルで4000円程度が目安と思われます。例外的に、高品質でも価格の安い商品もありますが、慣れないうちは上記の価格を参考にお買い求めになるといいでしょう。また、オーガニック認証を受けているものであれば、それも安心材料のひとつになります。製法の面でいえば、必ず「コールドプレス(低温圧搾法)」で製造されたものを選ぶべきです。原産地の表示があれば、なおいいでしょう。
オレイン酸が体にいい作用を及ぼすことは多くの方が知るところでしょうが、その機序はオレイン酸が体内にある活性酸素と結びついて、強力に老化を進める過酸化脂質の生成を防ぐことにあります。過酸化脂質は動脈硬化や脳卒中を起こす原因物質となるだけではなく、皮膚の細胞を傷つけてシワやシミなどの原因になります。また、細胞内に過酸化脂質がつくられてしまうと、それがまた新たな活性酸素を生み出し、次なる過酸化脂質をつくるという悪循環、いわゆる酸化の連鎖が続いてしまうことになります。このようなことを防いでくれるのが、オレイン酸の役目なのです。