著:吉川敏一/扶桑社
突然ですが、サケ、エビ・イクラ・金時ニンジン・トマト、これらの食べ物に共通するものとは一体なんでしょうか?
正解は、「色が赤い」こと。
健康にいい食べ物、長生きできる食べ物は数多く紹介されていますが、最近特に注目されているのが、上記のような「赤い食べ物」なのです。
『「赤色」を食べると若返る!』(吉川敏一/著、扶桑社/刊)は、病気になりにくい体を作る食材として、赤・黄・緑など色彩の豊かなものを取り上げ、中でも「赤い食べ物」を長寿のカギとしています。
一体、これらの食べ物の何がそんなに体にいいのでしょうか?
強力な抗酸化作用を持つアスタキサンチン
アスタキサンチンは、強力な抗酸化作用を持ち、がん細胞の増殖を抑制し、免疫力の低下を防ぐばかりか、眼精疲労にも効くといわれています。
また、アスタキサンチン6ミリグラムを毎日4週間摂取した陸上選手が1200メートル走をした後に血中乳酸値を測定したところ、以前より上昇が抑えられていたという実験結果もあり、筋肉の疲労回復にも効果があるといえます。
アスタキサンチンが含まれている食べ物はサケ・エビ・タイ・イクラなど。エビの場合は殻に多く含まれるので、桜エビや海老せんべいなど、殻を摂取できる食物を食べると効果的です。
動脈硬化や高血圧を防ぐリコピン
トマトなどに含まれるリコピンも抗酸化作用を持ち、動脈硬化や高血圧を防ぎます。また、気管支喘息の改善効果も示唆されており、今後の研究でリコピンのさらなる効能が明らかにされるかもしれません。
トマト以外にもスイカやパパイヤ、ピンクグレープフルーツなどにもリコピンが含まれています。
心臓病に効く? アントシアニン
赤キャベツや赤シソ、ナス、紫サツマイモなどに含まれているアントシアニンはポリフェノールの一種です。
一時期赤ワインにポリフェノールが含まれているため動脈硬化や心臓病を防ぐ効果があると話題になったことがありましたが、アントシアニンの効果とはまさにそれです。
また、アントシアニンには視覚機能を改善する効果もあるため、高齢者に欠かせない物質だといえます。
生活習慣病を予防するカプサンチン
カプサンチンは赤ピーマンやパプリカの赤色を作っている色素で、がんや心臓病、高血圧など、生活習慣病を広く予防し、改善する効果が期待されています。ただ、まだ人を使ったデータが乏しく、今後の研究成果が待たれるところです。
余談ですがトウガラシに含まれる「カプサイシン」とは別物なので混同しないようにしましょう。
本書では、今回取り上げたような「赤い食べ物」ばかりでなく、他の色の食べ物についてもその効能を詳しく解説しています。
いつまでも若々しく、元気でありたいのは全ての人が持っている願いです。さっそく今日から「食べ物の色」に注目して食生活を改善してみませんか?
(文=新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。