今年8月、DMMが提供している家事代行サービス「DMM Okan(オカン)」が9月30日をもって終了することが発表された。報道によれば、同サービスはメディアなどに取り上げられ注目を集めたことにより、需要が先行し、スタッフの確保やサービスの質の担保が難しくなったことが、サービス終了の原因だという。
要するに、実際に家事業を代行できる優秀なスタッフの数を揃えられなかったことが原因というわけだが、DMMとしては目の前にビジネスチャンスがあったことがわかっていながらのサービス撤退ということになり、苦渋の決断だったことは想像にかたくない。いずれにしても、供給が追い付かず、ひとつのサービスが終了してしまうほどに、家事代行サービスの人気が高まっていることは間違いないようだ。
家事代行サービスの需要の高まりを裏付けるのが、サービス比較サイト「カジフル」を運営するハーチが昨年9月に公開した資料だ。それによれば、家事代行サービスの提供事業者数は、この10年で約3倍の600社以上となり、その数は増加の一途をたどっているという。また、2014年に経済産業省が発表したレポート「家事支援サービスについて」によれば、2011年時点では811億円だった市場規模も、将来的には約6000億円にまで成長すると推計されている。
近年、一気に需要が高まり、今後の市場拡大も予想される家事代行サービス。その現状と未来について、「カジフル」運営責任者である本間陽介氏に話を聞いた。
掃除代行、家事代行…リピーターの賢い利用法
まず、「カジフル」とはどのようなサイトなのか。
「全国に数多くの家事代行事業者があるなかで、『どの家事代行サービスがいいかわからない』という悩みを抱いている方に対し、自分にあった家事代行事業者を選べるようなサービスを提供しています。例えば、その利用者の予算感、依頼内容、エリアなどから、マッチする家事代行事業者を見つけ出せるようなシステムになっています」(本間氏)
では、具体的に家事代行サービスとはどういったものなのか、目安となる利用料金も含めて聞いた。