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「ポリアモリー」という幸せな生き方…同時に複数の恋人を持ち、それに関わる全員が許容

文=道明寺美清/ライター

ポリアモリーに学ぶポジティブ思考

 複数のパートナーを持つポリアモリーに対し、ひとりのパートナーを持つ人をモノガミーと呼ぶ。きのコさんは結婚歴があるが、当時のパートナーはモノガミーで、きのコさんがポリアモリーであることを受け入れることができず、離婚に至った。ポリアモリーの恋愛はポリアモリー同士とは限らず、ポリアモリーがモノガミーを恋愛対象とすることもあるという。ポリアモリーへの理解を得てうまくいくケースもあれば、きのコさんのように別れるケースもある。

 筆者がきのコさんへのインタビューで感じたことは、ポジティブさだ。きのコさんは、自分がポリアモリーと自覚してから現在まで、自分の気持ちに正直になり、ブレることがない。

「本を出す前は、コラムで自分の恋愛やポリアモリーについて綴っていたのですが、共感の声もある一方で誹謗中傷の声もすごい。『美人じゃないのに』『お金持ちでもないのにポリアモリーなの?』とか、わけのわからない悪口もあります。恋愛は美人やお金持ちだけに許されるものではないし、誰でも自由に恋愛できるし、容姿もお金も関係ありませんよね」(同)

 恋愛にはいろいろな形があって当然であり、ポリアモリーを理解できないからと誹謗中傷する理由にはならないと筆者も思う。きのコさんは、実にはっきりと自分の意見を言える女性だが、人に嫌な感じを与えない不思議な魅力がある。

「ポリアモリーの恋愛は、お互いが対等であり、パートナーに無理に合わせることもないので、女性もはっきりと意見を言える人が多いんです」(同)

 渋谷区では2015年に同性パートナーシップ条例が認められ、日本社会も愛の形はひとつではないことが認識され始めた。あと4カ月で平成が終わり、新しい時代へと移りゆこうとしている今、愛の形は多様化し、ポリアモリーも社会に広く認められていくようになるのかもしれない。不倫が社会現象になりつつあるのかと錯覚するほどに不倫報道が多いが、実はポリアモリーと気づかずに浮気を繰り返し、自分を責めている人もいるのではないだろうか。思い当たる方は、一度『わたし、恋人が2人います。』を読んで、自身の恋愛のあり方を見つめ直してはいかがだろうか。
(文=道明寺美清/ライター)

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