モバイルバッテリーは発火事故もたびたび報じられているため、安全性も気になるところだ。
「もともとモバイルバッテリーはトラブルが多い機器でもあり、いい加減な使い方をしていると、なんらかの拍子で内部に傷が付き、発火してしまうことがあるんです。現にここ数年で報告されている発火事故は100件を超えるほど。実はこれまでのモバイルバッテリーは、電気用品による事故を未然に防ぐための規格『PSEマーク』がなくても、販売が可能でした。しかし、相次ぐ発火事故などを受けて経済産業省が動き、来年2月からPSEマークの付いていないモバイルバッテリーの製造・輸入・販売を禁止することになったというわけです。
ただし、来年2月まではある意味で準備期間ですので、PSEマークが付いていないモバイルバッテリーも販売することができます。となると、PSEマークのついていないモバイルバッテリーの在庫を抱えている店舗は、早急に売り切りたいわけですから大幅な値下げをすることが予想されます。
要するに、今、安い値段に惹かれて飛びついてしまうと、PSEマークのついていないハイリスクな商品の場合もあるため、値段だけでモバイルバッテリーを選ぶのはおすすめしません。相場よりも安い商品にはPSEマークがない可能性を疑ったほうがいいでしょう」(同)
では、これまでのポイントを踏まえたうえで、充分なスペックがありコストパフォーマンスもいいモバイルバッテリーは、いくらぐらいの価格帯になるのだろうか。
「3000円前後が適当な値段だと思います。使用頻度にもよりますが、モバイルバッテリーは次第に劣化するものですので、1年ぐらい使うと充電の“持ち”が悪くなることは多々ありますし、2、3年使えれば長持ちしたほうだといえます。ですから、3000円前後で購入してなんのトラブルもなく2、3年使えれば、いい買い物をしたといえますね。そういう意味では、有名なブランドのモバイルバッテリーであればきちんと使用回数テストも行っていると思いますので、コスパ的にも安全性的にも失敗が少ないと思います」(同)
厳選したコスパのいいモバイルバッテリー5選
ここからは、法林氏に聞いたポイントをもとに、厳選したモバイルバッテリーを紹介していこう(価格は実勢価格、税込)。
・Anker「PowerCore 10000」/2599円~
<基本スペック>
・容量:10000mAh
・対応デバイス:iPhone/iPad/Android各種対応
・サイズ(幅×高さ×厚さ):9.2×6.0×2.2(cm)
・重量:約180g
・USBポート数:1
・特徴:Anker(アンカー)社独自の急速充電技術を搭載し、発火を防止するための素材を採用。