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RIA、入札なしに事業受託の流れ
なぜ、これらの調査・計画立案業務が公募されなかったのか。和歌山市は「全国市街地再開発協会は、まちづくりの分野においては国交省唯一の公益社団法人であり、ほかの民間企業には真似のできない特殊な技術や知識を有しているため」(都市再生課)と説明する。
しかし、この実務を担当したのは、下請けで入ったRIAだ。和歌山市の担当者によれば「和歌山市の実情に詳しいRIAさんを紹介してもらった」という。なぜ、直接依頼せずに、国土交通省系列の公益法人を間に挟まないといけなかったのだろうか。
再開発協会に直接聞いたところ「自治体のニーズに合わせて、それぞれの分野で優れた技能・実績を持つ事業者を組み合わせて、依頼された業務をこなしている」と回答があった。つまり、再開発協会に依頼すれば、事業者を広く一般公募したり、指名入札の手続きなどを踏まなくても、必要な事業者を選定できるということのようだ。
市駅前再開発の計画の目玉に図書館をもってきたのも、RIAではないかといわれている。その強力な証拠となるのが、和歌山市が再開発協会を経由してRIAに依頼していた「まちなかエリア活性化検討業務」について、14年9月に発表した報告書だ。和歌山市が検討してきたまちづくりの計画には、それまで一言も出てこなかった市民図書館の駅前移転が、この報告書の中に突如として出てきた。
そこには、前年開業したばかりの佐賀県武雄市図書館・歴史資料館や、まだ建物が建設中だった宮城県・多賀城市の図書館まで、詳細な設計図面入りで紹介されていた。いずれも、CCCが指定管理者となる“ツタヤ図書館”であり、多賀城市のケースはRIA自らが再開発プロジェクトを丸ごと手掛けていた事業である。
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