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三菱重工の財務部門はアレバと子会社への出資に懐疑的だ。「やめたほうがいい」との強硬意見ばかりだ。
11月2日、北京を訪問中の仏フランソワ・オランド大統領は、中国の習近平国家主席と会談し、原子力や環境分野を中心に経済協力を拡大することで合意した。EDFやアレバなど40社の企業トップが大統領に同行した。
経営再建中のアレバに対し、CNNCが出資することが決まった。アレバとCNNCは資本関係を含む協力強化を図ることで合意。オランド大統領と習主席の立ち会いの下で覚書に調印した。
アレバの発表によると、CNNCは少数株主としてアレバに出資することや、ウランの採掘、核燃料サイクルといった広範な分野で協力の強化を目指す。アレバは声明で「中国のパートナーとの協力強化は将来の成功に欠かせない」と強調した。ただ、出資金額や出資比率は明らかになっておらず、年内に詳細を詰めることになる。
三菱重工は国産旅客機MRJの開発が難航し、日本政策投資銀行から1000億円の融資を受ける。リターンが少ない、いやまったく期待できないアレバへの出資はしたくないのが本音だが、それを押し通すことはできそうにない。
日仏両国政府が原子力協力を推進することで合意した以上、三菱重工は出資を受け入れるしか選択肢はなさそうだ。
三菱重工にとって、仏アレバとその子会社の出資は喉に刺さった太い骨となった。
(文=編集部)
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