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足元の世界経済の情勢を見ると、なかなか楽観的になれない。むしろ、今まで世界経済をけん引してきた米国に減速の兆候が見えるようだと、経済回復のシナリオ自体が怪しくなる。実体経済の回復が見通せないなかで、中央銀行が潤沢な資金を供給すると、どうしても金融市場や不動産市場に投資資金が流れ込み、マネーゲームが展開される可能性が高い。株価や不動産価格が急上昇しバブルが発生することも考えられる。
あるいは、上昇しすぎた資産価格が急落するケースも考えられる。われわれは身を守る手段として、実体経済や金融政策を冷静に見ることが必要だ。お金がありあまっているからといって、株式や不動産などの価格が急上昇することには十分に注意が必要だ。特に、日銀の思い切った金融緩和策に振り回されることなく、金余りのバブルに巻き込まれないように行動したほうが良い。
一旦バブルの渦中に吸い込まれると、なかなか冷静な判断ができなくなる。1980年代後半のバブルとそれに続く厳しい経済環境をしっかり心に刻み込むべきだ。
(文=真壁昭夫/信州大学経済学部教授)
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