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法律は60日規定なのである。要するに、TPPは衆議院議決後30日後には承認されるが、国内関連法は衆議院議決後に参議院での審議が30日以上かかった場合は、仮に臨時国会の会期を30日規定に合わせて延長しても成立せず廃案となる。
参議院でも強行採決か
臨時国会の会期末は11月30日であるが、同10日にTPPと国内関連法が衆議院で採決されたため、30日規定でTPPを承認するためには12月10日まで会期延長をしなければならない。それ以上の会期延長は、12月15日からの日露首脳会談や17年度予算編成作業に与える影響で厳しいとされている。
では、参院での審議はどうなるか。当然ながらTPPの参院審議は初めてであり、衆院並みの審議が予定されている。衆院では70時間46分の審議が行われており、参院も当然、同じような審議時間が必要となる。週3回審議するとしても、期間は1カ月以上必要とされている。
TPP特別委員会の審議は、11月14日の週からになる。参議院でも徹底慎重審議が求められ、衆議院並みの審議時間の確保が前提となる。そうすると12月10日までの審議・議決は、極めて厳しいことになる。
そうすると安倍政権は、いったいどのような選択肢を持っているのであろうか。現時点で明らかな選択肢は、時間切れで国内関連法が廃案となるか、強行採決で国内関連法を成立させるかの2つである。
(文=小倉正行/フリーライター)
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