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中国の場合、株式市場はあるものの、企業の役員会の上には中国共産党の組織があり、純粋な民間企業はないに等しい。事実上、中国共産党が企業を支配する構造になっており、自由で開かれた市場とはいえないわけだ。そして、ときには国家をバックに強権的なやり方に出る。
これまで、先進国は「中国は最終的に完全な自由主義経済に移行する」という前提で付き合ってきたが、社会主義に回帰する習政権の方向性を見ていると、その雲行きは怪しい。もはや黙って見ているのは得策ではなく、いつまでも甘い顔をしていると、ドイツは本当に中国に飲み込まれてしまいかねない。
(文=渡邉哲也/経済評論家)
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