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堺雅人「コネ入学」報道…有名私立小学校・受験の驚愕の実態、コネ・寄付金は必須?

文=Business Journal編集部
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「gettyimages」より

 子どもが有名私立小学校に合格したと一部で報じられていた、俳優の堺雅人・菅野美穂夫妻。3月14日発売の週刊誌「女性自身」(光文社)は、堺と親交を持つ人物がある私立大学の行事で行ったスピーチのなかで「それじゃあと紹介して(堺の子どもを)学校に入れた」と発言したと報道。同大学系列の小学校にコネを使って入学させたとも受け取れる発言が、物議を醸しているという。

 2013年に結婚した堺と菅野には2人の子どもがおり、0歳の頃から幼児教育の教室に通わせるほど教育熱心で、21年には子どもが複数の有名私立小学校に合格したと「女性自身」で報じられていた。ちなみに堺は進学校である宮崎南高校から早稲田大学第一文学部(中退)に進んだ経歴を持つ。

 芸能人や有名アスリートなど著名人の子どもが有名私立小学校に進学したというニュースは、毎年春の風物詩にもなっているが、そうした私立小学校受験につきまとうのが「コネ」と「寄付金」に関する噂だ。

 例えば2001年には早稲田実業学校初等部の入試面接で、保護者が面接官から300万円の寄付を求められていたことが発覚。当時の理事長が辞任に追い込まれるという不祥事があった。また、数年前には週刊誌に、名門私立小学校への入学に際して300万円の寄付をし、この学校法人の理事長や院長を高級レストランなどで接待したものの、結果は不合格となったという告発記事が掲載されたことも記憶に新しい。

親がOB・OGなのは入試で加算要素

 まずコネについては、著名人が子どもを母校の系列小学校・中学校に入学させる例は枚挙に暇がない。一例をあげるだけでも、元東京都知事で作家の石原慎太郎には元国土交通大臣の石原伸晃氏やタレントの石原良純ら4人の子どもがいるが、全員が慶應幼稚舎(小学校に相当)ないし慶應系列の中学から慶應義塾大学に進学している。ユニクロを運営するファーストリテイリングやローソンの社長を歴任し、現在はロッテホールディングス社長を務める玉塚元一氏は慶應義塾大学出身だが、3人の子ども全員を慶應幼稚舎に入学させたと公に語っている。夫婦ともに青山学院大学出身のサザンオールスターズの桑田佳祐と原由子の子どもは、青山学院初等部から青山学院大学へ進学。幼稚園から大学まで青山学院に通っていた参議院議員の蓮舫の子どもで俳優の村田琳も、青山学院の初等部から中等部へ進学している。

「親が系列大学出身者で大企業のそれなりの役職にいたり、同窓会組織や大学の経営になんらかのかたちで貢献していたりすれば、子どもの受験で有利になるというのは、どの名門私立小学校でも共通している。親が小学校や中学校からずっと系列校にいた場合はさらに有利になるが、そういう親は当然ながら母校への愛校心が強く教育方針への理解も深いので、よほどのことがない限りは子どものことで学校にクレームを入れることもない。学校側も、まったくの部外者より、学校のカラーに染まった親の子どもを入学させたほうが、なにかとやりやすいし安心できるので、学校によって大小はあるものの入試で加点要素になります」(小学校受験塾関係者)

 堺も菅野も東京都内の有名私立小学校・中学校の出身ではなく、ともに大学を中退しているため、大学OB・OGというコネは持っていないようにみえる。

「どの有名私立大学の系列校の入試にも有力OBの推薦枠のようなものが存在し、そうしたOBと太いパイプがあれば、これがコネとして生かされることはあります。また、各私立小学校と強いコネを持つ塾や幼稚園があり、事実上の推薦枠を持っているケースもあるので、そうした塾や幼稚園に入って先生や園長さんに認められれば入りやすくこともあります。たとえば、学歴とは無縁の世界で生きてこられた有名タレントのなかには、このルートでお子さんを志望校に入学させる方も少なからずいます」(同)

寄付、コネなし入試の実情

 では、寄付についてはどうか。

「東京都内および近郊の有名私立小学校に限れば、寄付が入試の合否を左右することは基本的にはないと考えたほうがよいです。今のご時世、裏金の見返りに合格させていることがバレれば、それによって学校法人側が被る損害は図り知れず、そのリスクを考えれば、大学生の年間授業料に換算して10~20人相当程度のお金を寄付されたからといって入学させても、まったく釣り合わないでしょう。

 また、数百万円から数千万円くらい寄付すれば自分の子どもを有名私立小学校に入学させることができるとなれば、それくらいの額をポンと出すご家庭は相当数に上るはずで、志望者選考において収拾がつかなくなる恐れもある。有名私立大学を頂点とする名門の学校法人が重視するのは、コネに代表される人脈と、それによって生まれる強固な連帯意識、コミュニティーであり、お金が第一ではない」(別の受験塾関係者)

 気になるのが、まったくコネがなくても合格は可能なのかという点だが――。

「学校によって、コネ入学者と、純粋に試験の点数で選抜されて入学する子の割合はまちまち。一般的に私立小学校の入試ではペーパーテスト、体操や行動観察のテスト、絵画テスト、親子面接などが課され、その総合点で評価されますが、子どもを3~4歳ごろから志望校の入試傾向に合わせて受験専門の塾や教室に通わせて実力がつけば、点数だけで合格できるケースは全然あります。

 もっとも、繰り返しになりますが、純粋に試験の点数が重視される学校もある一方、コネや親の勤務先・年収、家柄で合否が大きく左右される学校もあり、どの小学校を第一志望に据えて、どのような対策をすべきかは、素人では判断できません。特に小学校受験の世界は完全にブラックボックス化しており外からは見えずらいので、受験の専門家に相談し、子どもの祖父母の代まで含めた家族の経済状況や学歴、家柄などを包み隠さず伝えて、アドバイスを仰ぐのが最短の近道です。また、もし本気で有名私立小学校の受験を考えているのなら、できるだけ早く、つまりお子さんの年齢が低いタイミングで動き出すべきです」(同)

(文=Business Journal編集部)

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