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上記の「(1)生活スペースの計測」と「(2)基準間取り家賃の算出」を比較してみただけだと、「不動産価値が適正に評価されているという点から、持ち家のほうが賃貸より有利だ」という結論に至るかもしれません。
しかし、実態はそうでありません。ここには大きな落とし穴があります。
つまり、「不動産は適正価格で販売されているのか?」ということです。
答えだけを先に言ってしまうと、もちろんそんなことはありません。
不動産業者さんに睨まれてしまうかもしれませんが、業者は不動産を買い取る時は「収益還元法」「取引事例比較法」のうち、評価額の安いほうで買い叩き、売る時はその逆をやるというケースが目立ちます。もちろんすべての不動産業者がこんなことをやってるわけではありませんが、数千万円単位が当たり前の不動産取引で、バカ正直にやる人ばかりではない、というのはご理解いただけると思います。
以上見てきたように、不動産の賃貸料金も取得料金も恣意的に決められているため、「賃貸と持ち家どちらが得か?」というのは、少なくとも金額の面からでは判断できないということがわかりました。
ですので、次回はもう少し別の観点から分析していきたいと思います。
(文=土居亮規/Business Library Butterfly)
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