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中村芳子「お金のことで苦労せず、人生を楽しむためのお金の基本」

あなたの家の火災保険、地震や床上浸水は“補償対象外”になってる可能性があります

文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

 建物の損害も大雨や台風によるものは火災保険で損害額がカバーされるが、地震による崩壊は、火災保険とは別に地震保険に加入していた場合のみ、損害額の約半分がカバーされる。床上浸水は火災保険にその補償がついているかどうかによる。 つまり加入中の火災保険のプランが水害(水災)に対応していることが条件。水害(水災)はオプションで付けたり外したりできることが多く、付けていないと床上浸水や床下浸水の際の補償は受けられない。

 火災保険の家財保険に入っていれば、台風で窓ガラスが割れて家財が損害を受けた分が補償されるし、地震保険の家財保険に入っていれば、家財が倒れて受けた損害が補償される。ただし、家財保険は入っていない人も多い。この機会に付加するといいかもしれない。良い機会だから、我が家の建物、家財にそれぞれいくらの火災保険、地震保険に加入しているか、火災保険にはどのようなオプションがついているか、いないか、確認しておこう。

 米紙ニューヨーク・タイムズに、昨年のハリケーン被害者から今年のハリケーン被害者へのアドバイスが載っていた。そのなかで以下のアドバイスは日本でも役にたつぞと感じた。

(1)ローン債権者に連絡して、支払いを待ってもらう

 住宅ローン、車のローン、クレジットカード支払い、カードローン、奨学金、教育ローンなど、あらゆるローンについて、台風や地震の被害で支払いが難しくなったら、延滞したり別の借金でやりくりしようとせず、貸し手の金融機関に連絡し、支払いをしばらく待ってもらうよう交渉する。これはとても大切だ。

(2)周りに助けを求める

 避難所生活でも、自宅で困ったときでも、自分だけでなんとかしようとしないで、周りの人に助けを求める。遠くの親戚より近くの他人、そしてボランティア。助けてもらった分は、次の機会にこちらが助けてあげればいい。

 損害保険の考え方は、もともとはこの「助け合い」。人生大変なことはたくさんあるけど、希望を捨てずに助け合って生きていこう。これを乗り越えて、次は助けてあげる側になろう。
(文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー)

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中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

1985年よりFP業に携わる日本のFPの草分け。 女性FP協会(現WAFP関東)の設立者の一人、初代理事長。 1991年に会社を設立。パーソナル・コンサルティング、金融記事の執筆、金融企画のアドバイスなどを行っている。マネックス証券創業時より7年間アドバイザーをつとめる。みずほ銀行の夫婦向けマネーサイト「おうちのおかね」(2010―2016)を監修。辛口だが、お金だけにとらわれないユニークで温かいアドバイスが人気。


主な著書に『50代のいま、やっておくべきお金のこと』『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(以上ダイヤモンド社) 『女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方』(三笠書房) などがある。『3日でわかる聖書』『養子でわくわく家族』『神の津波』など、お金以外の著書や翻訳もある。

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