●夫婦別寝のメリット1:日本経済が潤う
そもそも、夫と離れて寝る妻は、夜な夜な何をしているのか。取材でよくあがるのは、次のような声。
・「ストレス解消に、本やマンガを買って読む」
・「好きな音楽を聴く。そのためにCDを買ったり借りたりする」
・「『韓流ドラマ」を観る。そのためにDVDを買ったり借りたりする』
・「ゆっくり眠れるよう、好きなアロマ(香り)をたく」
・「照明器具を変え、リラックス系の(暖色の)灯りに包まれる」
ほかにも、「ダイエット用のDVDを買って美容体操」や、「ナイトスチーマーで美肌を目指す」「目元用の『めぐりズム(蒸気の温熱シート)』に癒される」など、その声は留まるところを知らない。
これらはおもに、いまはやりの「眠活(睡眠のための活動)」がらみ。
そう、夫婦別寝が進めば、ひとりであれこれ眠活にトライする「眠活妻」が増える。彼女たちは、「心地よい睡眠のため」と言いわけをしつつ、本やマンガ、DVD、あるいはアロマや照明、ナイトスチーマーなど様々なグッズに手をのばす。
結果的に「日本経済」が潤う。これが、夫婦別寝の1つ目のメリットだ。
●夫婦別寝のメリット2:夫婦仲が良くなる
これについては、イギリス・サリー大学の睡眠コンサルタント、スタンレー博士の研究による、次のような提言もある。
・夫婦がベッドを共にすると、ベッドの占領や寝相をめぐる喧嘩が起こる
・また互いの動きが気になって、適切な休息をとることができない
・その結果、うつ病や心臓病、さらには脳卒中や呼吸困難のリスクが高まる
・逆に、ベッドを分けたり夫婦別寝にすると、健康と夫婦関係の双方にプラス
・夫婦の諍いも減り、結果として「離婚」も防げる
博士いわく、夫婦でベッドをともにする習慣は、18世紀の産業革命以降のこと。
人々が町に移り住み、居住スペースが狭くなったため、必然的に夫婦で一緒に眠る習慣が定着しただけで、それ以前のビクトリア王朝時代には、夫婦で別々に眠ることは珍しくなかった、むしろ「別寝」こそが自然の流れ、だという。
●夫婦別寝のメリット3:夫の「アホ化」を防げる
これは、オーストリア・ウィーン大学のクレシュ教授の実験による。詳しくは割愛するが、彼の実験によると、妻と1つのベッドで寝た夫は知力テストの成績が悪くなり、ストレスホルモンのレベルも上昇した、とのこと。愛し合ったかどうかには関係なく、翌日の脳の働きが低下、アホに近づくという。
裏を返せば、夫は「ひとり寝妻」を容認したほうが、自身のストレス値が減り、健康面でも心理面でもプラスに働く。さらに脳の働きの低下を抑え、仕事でもいいパフォーマンスを上げやすい。そのうえ、「夫婦円満」にもつながる、というのだ。
多少のセックスレスは招くかもしれないが、そこはまた別の話。日本経済にも貢献し、夫婦円満にも健康増進にもつながる、「ひとり寝妻」。旭化成ホームズをはじめ、住宅メーカー各社も「夫婦別寝」を意識した住まいの開発に積極的だ。
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