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渡辺雄二「食にまつわるエトセトラ」

ゼロカロリー飲料等の合成甘味料、脳腫瘍・脳卒中・認知症リスク増大の可能性

文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト
ゼロカロリー飲料等の合成甘味料、脳腫瘍・脳卒中・認知症リスク増大の可能性の画像1「Thinkstock」より

「ゼロカロリー」や「低カロリー」をうたった缶コーヒー、スポーツドリンク、コーラ、乳飲料、ノンアルコールビールなどの飲料が各種売り出されており、ダイエットのためにそれらを買って飲んでいる人も多いでしょう。そんな人たちにとってショッキングな研究成果が、4月に発表されました。

 発表したのは、米ボストン大学の研究グループです。同グループによると、合成甘味料の入ったダイエット飲料を飲む習慣のある人は、飲まない人に比べて脳卒中や認知症になる可能性が約3倍高いというのです。

 同グループは、マサチューセッツ州のフラミンガムという町で、住民の健康について継続的に調べているのですが、脳卒中は45歳以上の男女2888人、認知症は60歳以上の男女1484人を対象に、10年以内に脳卒中になった97人と認知症になった81人について、食生活などとの関連を分析しました。

 その結果、合成甘味料入りのダイエット飲料を1日に1回以上飲んでいた人は、まったく飲まない人より脳卒中や認知症になる確率が約3倍も高かったのです。

 この研究では、砂糖入り飲料を飲んでいる人についても調べられましたが、それによる目立った影響は認められませんでした。

 同グループによると、合成甘味料の摂取が発症リスクを高めているのか、発症しやすい体質や生活習慣の人がダイエット飲料を飲んでいるのかは、不明だといいます。ちなみに、この研究結果は、アメリカの心臓協会の専門誌に発表されました。

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

1954年9月生まれ。栃木県宇都宮市出身。千葉大学工学部合成化学科卒。消費生活問題紙の記者を経て、82年からフリーの科学ジャーナリストとなる。全国各地で講演も行っている

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