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浜田和幸「日本人のサバイバルのために」

米国本土、北朝鮮からのミサイル迎撃失敗の可能性…ロシア、豊富な地下資源狙い支援強化

文=浜田和幸/国際政治経済学者

 現在、アメリカ本土を防衛するため、アラスカとカリフォルニアには総計44基の迎撃ミサイルが配備されている。昨年5月、北朝鮮ICBMを想定した迎撃ミサイルの実験が行われた。「実験は大成功だった」と発表されたが、実際は18発の内10発の迎撃に成功したにすぎなかった。しかも、好条件の下での実験でありながら、「ほぼ50%」という成果だ。決して大成功ではない。

 問題は、アメリカの応戦要領では、敵のICBM1基に対して4発の迎撃ミサイルで応戦するとなっていること。44基しかないアメリカの迎撃ミサイルでは11基の北朝鮮のICBMを迎え撃つのが限界。万が一、北朝鮮がそれ以上のICBMを一斉に発射した場合には、お手上げとなる。

 そうした事態を想定すれば、アメリカ本土を守るには「先制攻撃」が最も確実な防衛になるという選択肢が当然のことながら浮上してきたわけだ。そうすれば、たとえ北朝鮮が反撃したとしても、今なら直接の被害が出るのは韓国と日本であり、まだアメリカ本土は安泰のはずだから。「アメリカ・ファースト」のトランプ大統領らしい決断だが、日本にとっては危機的状況にほかならない。万が一、朝鮮半島で新たな戦争が始まれば、韓国と日本で200万人を超える死者が出るとの予測もあるほどだ。

 戦争の結果が悲惨なものになることは金委員長も十分承知しているに違いない。とはいえ、33歳という若さゆえ、血気にはやる面があることも否めない。強い対米姿勢を示さなければ、自らの国内的な権力を維持できないと考えているのだろう。身内を含め、軍の指導幹部であろうと、自分の意に沿わない連中を次々と粛清してきた金委員長である。マレーシアの空港で異母兄弟にあたる金正男を暗殺したことも記憶に新しい。

北朝鮮の危機的状況

 昨年11月には北朝鮮の若い兵士が韓国に亡命し、世界が驚愕した。南北軍事境界線を乗り越えて韓国に逃げ込むのは2007年以来のこと。24歳の兵士は銃弾を4発受け瀕死の状態だったが、米軍ヘリで緊急搬送され、韓国の病院で救命治療を施された。その結果、九死に一生を得た模様である。

 これまで北朝鮮からは毎年1000人を超える脱北者が中国経由で韓国に逃れてきている。近年減少傾向にあったが、総計では3万人を優に超える数だ。その大半が20代から30代である。しかも女性が大半を占めている。その理由は、女性に失業者が多く、川を泳いで逃げるのは若い体力も欠かせないというわけだ。

浜田和幸/国際政治経済学者

浜田和幸/国際政治経済学者

国際政治経済学者。前参議院議員、元総務大臣・外務大臣政務官。2020東京オリンピック招致委員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士

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