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早稲田と慶應にトップ高校出身者が行かなくなった理由…「早慶より地方の国公立」が鮮明に

構成=編集部

優秀?不勉強?早慶内部進学生の実態

――入試制度も大きく変わっているようですね。

オバタ 少子化の進展とともに、どの大学も受験生の確保に苦労しており、一般入試以外の比率が高まっています。身も蓋もない言い方をすれば、偏差値が低い大学ほど入試形態は多様になります。

 相対的に見て、早慶は一般入試でがんばっており、「MARCH」(明治、青山学院、立教、中央、法政)レベルでも導入している「全学部入試」(1回の試験で複数の学部に出願できる制度)に手を出していません。余裕の表れとも、矜持を保っているとも言えるでしょう。なお、そうした事情から、今や入試志願者数ランキングは人気のバロメーターとしては無意味です。

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 それでも、両大学ともに一般入試の比率が下がっているのは確かです。1987年と2017年を比較すると、一般入試の入学者の割合は早稲田で82.1%から58.8%に、慶應で64.9%から56.3%に低下しています。AO入試や指定校推薦、早稲田の場合は付属校の増加も背景にあります。

 一方で、一般入試の枠が減っていることから、入試の難易度は上がっているとも言われています。早稲田では、一般入試の入学者数は8995人から5303人に減っています。受験生の親からは「昔なら早稲田に受かるぐらいの偏差値で、今はやっと法政に合格できる」という感想も聞きました。私大全体の人気がかつてより落ちた面もありますが、それを差し引いても、一般入試合格は容易ではありません。

――一般入試と推薦入試、どちらの学生がより優秀なのでしょうか。

オバタ その点は、取材の中でもけっこうしつこく聞きました。AO入試については、「勉強しないで合格させる」とすっかり評判が悪くなってしまいましたが、早慶ではずば抜けた学生もちらほらいる印象です。指定校推薦は、地方の高校の枠を増やしているようですが、地方における早慶の人気低下もあって、いまいちな学生もいるようです。

 内部進学生については、早慶ともに中学高校入試がかなりの難易度なので、この言い方は好きではないのですが、「地頭」が良い学生が多いのは間違いないです。大学入試では、たくさん受験できることもあり、くじ引き的にどこかに入れる可能性があります。そのため、私の感覚からすると、中高から早慶に入るほうが難しいと思います。内部生には驚くほど勉強していない学生も多いですが、地頭の良さから、最終的には良い企業に就職しているとも聞きます。

『早稲田と慶應の研究』 「早稲田の政経、慶應の経済」と言われたのは昔の話。私学の両雄に今、大きな変化が起きている。バンカラを知らない早大生。ファッション誌の登場回数でワセジョに抜かれた慶應女子。偏差値、志望者数、早慶ダブル合格の際の進学先。司法試験などの難関試験対決にも異変あり。政財界のOB・OG人脈など、卒業後にも及ぶ早慶戦の“昔と今”を、さまざまな角度から取り上げる。早慶OB&受験生の親必見の目からウロコの新・早慶研究本。 amazon_associate_logo.jpg

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