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無駄な医療行為リスト38…検査、薬、手術

文=室井一辰/医療経済ジャーナリスト
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 チュージング・ワイズリーは、科学的な研究結果を踏まえて情報がまとめられているのが特徴です。米国とは異なり、日本では医学の専門的な情報が世間一般の人々に向けて発信されることが少ないと感じます。2015年にディー・エヌ・エーが運営する健康情報サイト「Welq(ウェルク)」において、多くの記事が健康と直接関係のない情報や誤った情報だったことが発覚し、大きな社会問題となりました。これ以降、一般企業が医療情報の発信に手を出しづらくなったこともあると思います。

 とはいえ、健康関係の科学的な根拠に基づく情報は必要とされており、すでに潤沢に存在するチュージング・ワイズリーのような海外の情報をうまく活用することが手っ取り早いですし、参考になります。

洋泉社の編集者からの提案

 私が雑誌やインターネットなどで、チュージング・ワイズリーを紹介する執筆活動や取材活動、コメント対応を続けていたところ、洋泉社の編集者の方から「入門的な本を書いてみませんか」と提案をいただき、本書の出版に至りました。帯には「医療には害のほうが多い」などと書かれていますが、医療を否定する本ではありません。医療従事者と患者との間の対話を活発化させていくのが目的です。無駄な医療という観点から、改めて皆さんの受ける医療を考えるきっかけにつながったとしたら、うれしく思います。

 なお、私は昨年、チュージング・ワイズリーの動向を探るために米国に取材に赴きました。本書でも触れていますが、さらにチュージング・ワイズリーの世界に切り込んだ書籍を今年も刊行する予定です。『続・絶対に受けたくない無駄な医療』(日経BP社)そちらもご参考にしていただければと考えております。
(文=室井一辰/医療経済ジャーナリスト)

●室井一辰(むろい・いっしん)
医療経済ジャーナリスト。大手出版社を皮切りに、医学専門メディアや経営メディアなどで全国の病院や診療所、営利組織、公的組織などに関する記事を執筆。米国、欧州などの医療、バイオ技術の現場を取材。2014年に『絶対に受けたくない無駄な医療』(日経BP社)を刊行。本書でも紹介するチュージング・ワイズリーを紹介し、広く注目を集める。執筆や取材協力などを『週刊ポスト』『女性セブン』『週刊現代』『週刊東洋経済』などで行う。石川県金沢市生まれ。東京大学農学部獣医学課程卒業。
・著書
『絶対に受けたくない無駄な医療』(日経BP)
『世界の医療標準からみた受けてもムダな検査 してはいけない手術』(洋泉社) 
『続・絶対に受けたくない無駄な医療』(日経BP)

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