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神戸山口組が新人事発表、六代目山口組との合流をあらためて否定か…任侠山口組にもある変化の噂

文=沖田臥竜/作家
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神戸山口組が新人事発表、六代目山口組との合流をあらためて否定か…任侠山口組にもある変化の噂の画像1神戸山口組定例会に出入りする同組幹部

 3月8日に開催された神戸山口組の定例会は、普段、ヤクザ事情を報道しない一般紙でさえ注目していたといわれていた。その理由は、定例会を行っている神戸山口組事務所の扱いの変化があるかもしれなかったからだ。

「もしかすると、神戸市二宮にある神戸山口組事務所の使用を制限すべく、当局サイドが近々、なんらかのアクションを起こすのではないかという噂が出ていたからです。実際、兵庫県公安委員会は昨年12月7日、同事務所が神戸山口組の本拠地であると官報に公示したのですが、同日に熊本県警が神戸山口組事務所に家宅捜索に入るという圧力をかけています【参考記事「山口組、事務所をめぐる当局との攻防」】。ただし、今回の定例会のタイミングでは、何かが起こるようなことはありませんでした」(法律に詳しい専門家)

 一方、現在の神戸山口組の内情に関心を寄せる業界関係者たちが注目したのは、先月、神戸山口組総本部長という重職を突如辞任したことで話題を集めた正木組・正木年男組長だったという【参考記事「神戸山口組参謀役の辞任騒動」】。

「結論からいえば、正木組長が定例会に姿を現すことはなかった。ただ、定例会の数日前に、二宮の事務所に正木組長が姿を見せていたことは確認されている事情を考えると、執行部と正木組長との関係性はそこまで冷ややかなものにはなっていないのではないか。今回、両者の間で新たに何かがあったとはいえないだろう」(地元関係者)

 そうしたなかで開催された定例会では、新人事の発表が行われた。すでに定例会に先駆けて行われていた執行部会で内定していたといわれる人事だが、若頭補佐に二代目英組・藤田恭道組長が昇格し、幹部には新たに邦楽會・福原辰広會長が昇進したのだ。そして二代目中野組・小嶋恵介組長が、神戸山口組組長から見ると「子」の立場である若い衆から、「弟」の立場になる舎弟に直ったというのである。

「正木組長辞任騒動で、神戸の上層部が大きく揺れているように伝えられていたが、それを払拭するような人材の豊富さと、執行部の求心力を誇示するような新人事といえるのではないか。定例会終了後、内部からは、神戸山口組はどこにも負けない組織づくりをしていき、六代目山口組との合流はありえないとことをあらためて宣言したという声が漏れてきた。事実はわからないが、新人事を見ても、決して虚勢ではないといえるだろう」(神戸山口組関係者)

任侠山口組が盃事を行うとも

 新人事のもと、組織強化を図る神戸山口組だが、一方で任侠山口組に関しても現在、話題になっている噂がある。それは盃事だ。

 盃事とは、親子や兄弟の契を交わすための儀式で、親分を頂点としたピラミッド型のヤクザ組織では欠かせないものだった。一方、そうした旧来のヤクザ組織からの脱却を謳い、加盟組織間の上下関係を排除してきた任侠山口組には盃事が存在しなかった。だが、最近は、そんな任侠山口組が盃事を執り行うのではないかという噂が流れるようになっていた。それが、いよいよ3月28日に予定されている定例会で行われるのではないかといわれているのだ。

「任侠山口組では、組長こそ空席だが、若頭や本部長といった要職は設けており、織田代表(任侠山口組・織田絆誠代表)がトップであることに変わりない。これまで横のつながりを重視した親睦会的な組織運営を行ってきたが、盃事を執り行い、縦のラインを取り入れた上意下達の組織改革を行うのかもしれない」(業界事情通)

 一方、勢力の拡大を続け、今、最も業界内で注目されている組織ともいえる六代目山口組傘下の三代目弘道会野内組だが、その勢いを加速させる動きを見せている【参考記事「高山若頭の復帰で山口組抗争が動く」】。

「群馬県太田市内で、栗山幸明幹部と栗山良成幹部の栗山兄弟といえば、誰もが知るビッグネームです。山口組分裂後、数回にわたる移籍がありましたが、そのたびに業界関係者の間では話題となったほどです。その栗山兄弟が今回、栗山組として野内組に加入したのです。今後、ますます野内組の動向に関心が集まるのではないでしょうか」(ジャーナリスト)

 野内組を率いる野内正博組長といえば、六代目山口組・髙山清司若頭が創設させた初代髙山組の出身で、同組では行動隊長を務めていたことでも知られる武闘派だ。現在は、六代目山口組三次団体だが、勢力、資金力ともに、いつプラチナ(直参)へと昇格を果たしてもおかしくはない。それだけに前出のジャーナリストが言うように、今回の栗山兄弟の加入で、さらに注目を浴びる勢力になっていくだろう。

(文=沖田臥竜/作家)

沖田臥竜/作家

沖田臥竜/作家

作家。2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。小説『ムショぼけ』(小学館)や小説『インフォーマ』(サイゾー文芸部)はドラマ化もされ話題に。最新刊は『インフォーマ2 ヒット・アンド・アウェイ』(同)。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

Twitter:@pinlkiai

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