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ツタヤ図書館、虚偽広告調査中に和歌山市が「15億円」運営委託決定か…異例の短期間で選定

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 実は、和歌山市民図書館の指定管理者選定に至るスケジュールは、異様にタイトだった。募集開始されたのは17年10月18日。わずか1カ月で応募は締め切られ、その1週間後に選定委員会が開催されるという超特急ぶり。選定会議から結果発表までも、たった1週間しかなかった。

 和歌山市で指定管理者制度を導入しているほかの業務を調べてみたが、これほど超特急で決めたケースは、一件も見つけることはできなかった。

 この不自然な流れについて筆者は、当時「ツタヤ図書館反対」の声が市民から上がるのを恐れて、大急ぎで指定管理者の選定を進めたのだろうと、漠然ととらえていた。だが、今回の件で、一刻も早く選定会議を開催しなければ、TSUTAYAが違法認定された後ではCCCを管理者として選定できなくなると懸念したうえの対応だった可能性が出てきた。

不透明な選定過程


 もし、TSUTAYAの違法行為が選定委員会の開催前に表沙汰になっていたら、どうなっていただろうか。

 ある図書館関係者は、CCCは指定管理者の候補にすらなれないはずだと言う。

「これほど重大な違法行為があったのですから、和歌山市は、選定委員会が審査する前に『不適切な事業者』として指定管理者候補からCCCを外さないといけません。CCCが違法行為を把握しながら和歌山市に報告せずに選定されたとしたら、詐欺行為が問われると思います」

 そんな“最悪の事態”を避けるために、CCCが和歌山市に働きかけて、予定を前倒しするかたちで選定委員会を開催したのではないだろうか。

 この疑惑について和歌山市に再三、コメントを求めているが、「担当者が不在」として回答は得られていない。同時に、CCCにもコメントを求めているが、同様に回答は得られていない。

 いずれにしろ、TSUTAYAが利用者を欺く広告を出していた時期に、その裏で、和歌山市はCCCを「実績のある素晴らしい事業者」と高く評価して新図書館の指定管理者に選定したことは、まぎれもない事実である。選定時点でその事実を市が把握していたか否かは不明だが、CCCが違法行為を犯したことについて、市はなんらかの対処をする必要があるのではないだろうか。前出の図書館関係者がこう続ける。

「一般的に、高価な物を買ったり契約を結ぶ場合、このような大規模な詐欺を行った業者は避けて、ほかの業者を選ぶでしょう。ましてや自治体の場合、市民から預かったお金(公金)を使うのですから、いっそう誤りのないようにすることが求められます。このような業者に、大金をつぎ込む大事な仕事をまかせても大丈夫という判断をする側も同じ穴のムジナといえます」

 和歌山市がCCCと昨年3月に締結した基本協定には「指定の取り消し」について、以下のような記載がある。

「(5)乙に社会的な不正行為があったとき、又は甲の信用を失墜させるに値する行為があったとき」(注:甲は和歌山市、乙はCCC)

 今回明らかになったCCCの不祥事は、この条項に抵触する可能性が高い。それにもかかわらず、なんの処分もせずに巨額の公金を差し出すのは、税金の正当な利用といえるのだろうか。
(文=日向咲嗣/ジャーナリスト)

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