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中山真由美「お片付けで人生を素敵に」

「遺品整理」で家族を困らせないための“前向きな生前整理”マニュアル

文=中山真由美/整理収納アドバイザー、インブルーム取締役
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遺品整理のポイントは、すべてを思い出の品だと思わないこと

 亡くなる前に自分でできる終活は、老前整理と生前整理です。この2つをやっておけば、残った家族が大量の片付けや遺産争いで苦労することもなく、とても感謝されるでしょう。次にお話しするのは、故人の持ち物を遺族が片づける「遺品整理」についてです。

 本人は悔いなく生きた人生だったとしても、残された家族はとても寂しい思いをします。ご本人がいなくなったあとは、持ち物すべてが思い出になり、なかなか整理が進みません。家族でやるつもりだったけれど、何年たっても、遺品を整理することができない。プロと一緒にやればできるのではないか、とご依頼を受けることも多いです。そういうときは、亡くなった方へのお気持ちを聞き、でも実際にそれらの遺品が今の生活に必要か、思い出の品として残すならどれがよいか、などをお話ししながら整理していきます。

「遺品整理」で家族を困らせないための“前向きな生前整理”マニュアルの画像3

思い出の品にも優先順位がある

 遺されたものにはどれも思い出がありますが、すべてを取っておくのは不可能です。実は遺品にも優先順位があるのです。思い出の品の中に、残しておいたら今生きている人の生活スペースを圧迫してしまうものがあるかどうかを見極めましょう。

 あるお客様は、亡くなる直前にお父様が買った家具を捨てられずにいました。お父様は使っていないので、遺品とはいえないのですが、生前に買ったものなので捨てづらかったのです。「数年たつうちに家具は古びてきたけれど、今さら捨てるのもはばかられて……」というご相談でした。

 これは優先順位で考えると、かなり低いものになりますよね。場所も取るし、使う人もいない。これは思い切って処分することになりました。その代わりに遺品をすべて確認し、その中にしまいこんでいた故人愛用の腕時計のコレクションをすべて出し、ケースにきちんと飾ることにしました。

 家の中のスペースを占めているものの整理は、家具とは限りません。意外なことに写真も場所を取ってしまう遺品なのです。亡くなられた方が写っている写真は、とても捨てにくい遺品のひとつです。でも写真はデータ化することができます。捨てたら二度と見られないのではなく、デジタル化して収納スペースを減らすことができます。

中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

【保有資格】
整理収納アドバイザー1級
整理収納アドバイザー2級認定講師
企業内整理収納マネージャー認定講師
ファイリングデザイナー1級
心理カウンセラー
生前整理アドバイザー準1級

【著書】
『心も整う「捨てる」ルールと「しまう」ルール』(集英社)
『増やす男と、捨てない女の片づけ術』(小学館)
『いちばんシンプルでわかりやすいお片づけBOOK』(マイナビ)
『幸せを呼ぶ ゆる片づけ習慣』(講談社)
『イラストでよくわかる かんたん片づけ術』(彩図社)
『50歳からのリセット整理術』(集英社)
『捨てられずにいる不用品の「捨てどき」がわかる本』(扶桑社)
『散らからない仕組み』(主婦の友社)

HP:Ritta Stanza 運営事務局

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