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同作の「勘当息子」というエピソードでは、ブラック・ジャックが宿泊していた民宿を営む老女のもとに、勘当されたはずの四男坊が医師として帰省し、腹痛を訴えて倒れた老女の緊急手術に立ち会う。彼の母親が患っていたのは、虫垂炎と症状が似ている“憩室炎”という疾患だった。
「憩室炎の手術中、息子は『いずれ虫垂炎になったら大変だから、切ったほうがいいのでは?』と提案します。しかし、ブラック・ジャックは『虫垂だの農家の四男坊なんてのはやたらに切っちまっていいもんじゃないだろう』と返します。セリフやエピソードはもちろん素晴らしいのですが、連載当時は健康な虫垂も切除していた時代です。作者の手塚治虫先生が一歩進んだ考えを持っていたことが、よくわかる一節でもありますよね」(同)
ブラック・ジャックの言う通り、私たちの体には無駄な臓器などないのかもしれない。大切な虫垂を守るためにも、早い段階で医師に相談するのが得策のようだ。
(文=真島加代/清談社)
【※1】
「急性虫垂炎の季節性変動」
●江田証(えだ・あかし)
自治医科大学大学院医学研究科修了。日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡専門医。消化器系癌に関連するCDX2遺伝子がピロリ菌感染胃炎で発現していることを世界で初めて米国消化器病学会で発表し、英文誌の巻頭論文として掲載されるなど世界的に活躍。著書多数。
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