塩は摂りなさい!「減塩」信仰が体を蝕む?化学精製塩ではなく海塩を買うべき
適正な塩分摂取量とは
そして、この「水」は、季節が進んで冬になった時にも、重要な意味を持ちます。冬に入り、寒さが増し、乾燥の度合いがすすんだ時に、秋に摂っておいた水が体に潤いを与えてくれるのです。冬になって、体が乾燥していることを感じることがありますが、そうなってからあわてて水を飲んでも、やはり吸収されずにトイレに行く回数が増えるだけになってしまいます。
だから、秋に水を摂っておく必要があり、そのために、秋に食べる料理は一定程度、塩分濃度を高めておいたほうがいいのです。
しかし、なんでもかんでも「減塩」といわれて、それを頑なに信じてしまった人がJORAの調理実習に来ると、料理の味付けの時など、塩を使うことを躊躇したりします。思い切って塩を振ればいいのに、びくびくして周りの様子をうかがいながらチビチビ塩を振ったりします。よほど、塩は悪いものと思い込まされてしまっているのでしょう。
では、どの程度塩を摂ったら「適正」といえるのでしょうか。これは、「自分の体に聞いてください」というのが答えです。無責任のように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。その人の体に必要な塩の量は、その人しか判断できないのです。その方法は、塩を舐めてみて判断します。ただし、良い塩、すなわち自然の塩に限ります。化学精製塩はいけません。また、日本人の場合、岩塩よりも海塩のほうが望ましいです。塩を舐めてみて、甘く感じるようであれば、もっと塩を摂っていいのです。体が塩を必要としている時は、塩は甘く感じます。体に塩が満ち足りている時は、塩はしょっぱく、塩からく感じます。
実験的に、塩を甘く感じた時に少しずつ舐め続けてみてください。ある瞬間、急に塩の味が変わったように感じます。もちろん、塩の味が変わったのではなく、自分の舌の感覚が変わったわけですが、これは「体に塩が満ち足りた」ということです。
体が必要としている塩の量を正しく判断できるようになるためには、普段の食生活が大事です。ファストフードやコンビニエンスストアで売っているものばかり食べている人は、そもそも舌の感覚が鈍くなってしまっているので、正しい判断はできません。