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実際、今月1日付日本経済新聞朝刊記事によると、民間シンクタンク17社がこのほど試算したところ、全社が3四半期ぶりのマイナス成長を予想しており、平均で前期比年率1.9%減になった。ワースト予想は大和総研のマイナス3.3%で、マイナス3.0%予想の第一生命経済研究所がこれに続く。
今のところ、収益の改善が続く企業を中心に積極的な雇用や投資が維持されるとの見方が根強く、直ちに経済が底割れする懸念はないというのが、シンクタンクの平均的な見立てだ。しかし、前期比年率で3.9%増の伸びを記録した今年1~3月期が景気のヤマ、つまり節目になって経済が減速する懸念を完全に否定するのは困難だ。それだけに、今後の動向には十分な関心を払う必要が出てきている。
ちなみに、安全保障関連法案をめぐる国会での強引な審議が響いたのか、このところ高い数字を維持してきた安倍政権に対する支持率が急低下し、不支持と支持が逆転したことが連日のように大きく報じられている。そうした中で一枚看板だったアベノミクスの神通力が薄れれば、安倍政権の支持率は一段と低下しかねない。政治不信が経済成長を冷え込ませ、成長鈍化が政治不信を増幅する悪循環に陥らないか。日本は難しい局面を迎えたのかもしれない。
(文=町田徹/経済ジャーナリスト)
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