くだらな過ぎるカワイイ区長騒動、尖閣隕石発言、口ぱくビヨンセ…釈明の格とは?
こちらは開き直るどころか、大反省の図。
AKB48のメンバー・峯岸みなみがお泊まり愛をスクープされ、頭を丸めた。丸ボウズ姿となった本人がファンに向けて謝罪する動画をYouTubeに公開した件である。
これは結構前のことだから、その意味では「ニュース性」はもう失われてしまったかもしれない。ただし、この「事件(?)」のその後の広がり方、つまり「マグニチュード」は一種の「ニュース」である。まず海外の反響が予想外に大きなものだったこと。そして、さまざまな分野の人が、さまざまな論考を繰り広げている点である。
●あの動画についてやはり触れざるを得ない ー 日経ビジネスONLINE(2月8日)
そうした論考のひとつに小田嶋隆氏によるものがあり、これがなかなか読ませる。
小田嶋氏も引き合いに出しているが、峯岸みなみの謝罪と対極にあるのがビヨンセの記者会見。当社の松本大も2月21日掲載の記事で取り上げているが、批判、釈明、開き直りなどについて書いてきた今回の流れだと、やっぱり僕もこれに触れないわけにはいかない。
●口パク疑惑のビヨンセ、記者を立たせ国歌斉唱! ドヤ顔で「何か質問は?」 ー サイゾーウーマン(2月)
オバマ大統領の2期目の就任式で、国歌斉唱を口パクしたという疑惑がかけられたビヨンセは、スーパーボウルのハーフタイムショーを行うことになっていて、そのスーパーボウルの記者会見が開かれた。その会見の席上、開口一番、記者たちに起立するよう求め、アカペラで国歌を斉唱。感動する記者たちに向かい、「何かご質問は?」と言い放った。
同じ釈明でもここまで違うか。まあ、AKBと世界のディーバ(歌姫)との格の違いと言えばそれまでだが。
●スーパーボウルのビヨンセのパフォーマンスに、セレブたちも“祭り”状態 ー サイゾーウーマン(2月)
さらに圧巻だったのはスーパーボウルのショーだ。
公言通り、「生歌」を披露。セレブたちがこぞって絶賛ツイートするTwitter祭りとなったと記事は伝えている。さらに、ショー後半でデスティニーズ・チャイルドが復活すると観客の興奮は最高潮に達した。あまりにボルテージが高まったせいか、ステージ直後には停電するおまけつき。夫のジェイ・Zが、「停電! 何かご質問は?」とツイートしたというから、やはりこの人たちは「格」が違いすぎる。口パクを潔く認めたうえで、その正当な理由を説明。そして実力を堂々と見せつけて、大舞台では誰もが絶賛するパフォーマンスを披露する。ハプニングさえジョークに変えて、口パク騒動にトドメを刺した。
「格」と言えば、活動停止以来8年の時を経て再結成されたデスティニーズ・チャイルド、新曲のタイトルは「ニュークリア」(核)。北朝鮮の核の脅威が高まり、また福島の東電原発事故が完全には収束していない状況で「ニュークリア」(核)なんて歌を取り上げるとは「不謹慎」と怒られるだろうか。
でもデスチャの新曲の意味は「量子のレベルで二人がひとつになる」と歌うもの。素晴らしいラブソングだ。曲もまたムーディーで最高にイカしてる。野暮な批判は願いさげにしてもらいたい。
(文=広木隆/マネックス証券チーフ・ストラテジスト)
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