消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
「マクドナルドでは、注文を受けてから、商品を作ります。できたての商品をスピーディーに提供しているんです。今回のキャンペーンは、このマクドナルドのスピーディーさをゲーム感覚で楽しんでもらおうという意図からキャンペーンを企画しました」(日本マクドナルド広報部担当)
そのため、60秒以内に提供できない場合のペナルティなども特にない。ただし、クルーにとっては、この60秒という時間に追われてしまうのも事実。
「ネット上などで、中身がはみ出してしまっているような商品が話題となっているのは、こちらでも把握しています。しかし、あくまでも優先されるのは商品の見た目や美味しさ。今後、そのようなことがないように、エリア担当者を介して、各店舗に1月8日にこのキャンペーンの意味を改めて確認しました」(同)
訪れた店舗では、筆者を含め、周囲にいた客のほとんどがバーガー無料券を手にしていたが、ネット上の書き込みや記事などでは、60秒以内に商品を提供される場合も多い様子。詳細は不明だが、もしかしたらこの「再確認」が効力を発揮しているのかもしれない。
マクドナルドでは客数が増えたにもかかわらず、客単価の低減によって12年の既存店売上高が9年ぶりにマイナスとなる見通し(マクドナルド、客数増でも既存店売上減のワケと戦略大転換)だ。60秒キャンペーンは、ゲーム感覚で待ち時間を楽しめさらに無料券まで貰えて、消費者としては嬉しいサービスだ。しかし、マクドナルドが抱える本質的な問題に対しての効果については、疑問を抱かざるをえないのもまた事実だろう。
(文=萩原雄太/かもめマシーン)
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