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【最新内情】任俠団体山口組相談役に「伝説のヤクザ」の名前がある意味…「天皇不在」の山口組はどうなる?

文=花田庚彦
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【最新内情】任俠団体山口組相談役に「伝説のヤクザ」の名前がある意味…「天皇不在」の山口組はどうなる?の画像140年前に起こった山口組の分裂騒動にも言及している加茂田重政氏の『烈俠』

 4月末、神戸山口組が割れて、同団体の若頭代行だった織田絆誠氏を代表として任俠団体山口組が発足した。その情報が筆者の耳に入ったのは、4月28日の午後5時過ぎのことである。「神戸分裂、本日午後7時に部屋住み引き上げる」という、情報提供者からのLINEが発端であった。その後、さまざまな人間に連絡を取り、神戸山口組の中核団体である山健組の部屋住みにいる人間が本部から引き上げたという確認が午後7時以降に取れ、この噂が真実であることを確信した。

 その翌29日には、任俠団体山口組に参加するメンバーや組織が漏れてきた。織田氏についていく神戸山口組の直参が6組織、その後2組織、山健組の内部組織が30から32組織は参加するだろうと話が広がった。その話は同日に行われた神戸山口組の緊急幹部会に欠席した組織が根拠となっていた。

 欠席した組織は、序列順で書くと、神戸山口組副組長である二代目宅見組・入江禎組長、舎弟頭の池田組・池田孝志組長、若頭代行の織田氏、舎弟頭補佐の太田興業・太田守正組長、三代目熊本組・藤原健治組長、四代目真鍋組・池田幸治組長らである。

 これで分裂がほぼ確定になり、各マスコミは独自のルートで取材に走ったが、翌30日には、割って出た任俠団体山口組が尼崎市にある二代目古川組本部ですぐに記者会見を行った。会見内容はすでに多くで報じられているので控えるが、その時に発表された幹部の名前を見て、筆者は正直驚いた。

 代表に織田絆誠氏、本部長に池田幸治氏、本部長補佐に山崎博司氏、久保真一氏、相談役に、現在は神戸山口組に復帰した健心連合会・伊藤寿邦会長、そして、土倉太郎氏の名前が並んでいたのだ。

 記者や読者の中にも、この「土倉太郎」という名前に違和感を覚えた方は多いであろう。神戸山口組の直参組織である健心連合会の伊藤氏と同列に名前が並んでいたにもかかわらず、最近は表舞台に名前が出ることがほとんどなかった人物だからだ。

「番町の喧嘩太郎」の実績とは…

 この土倉氏は、かつて日本中を震撼させた、山口組とそこから分裂した一和会の間で起こった「山一抗争」(1984〜1989年)で勇名を馳せたヤクザだ。一和会副会長兼理事長だった加茂田重政・加茂田組組長の自伝で、筆者も製作に関わった『烈俠』(2016年/サイゾー刊)でも触れられているが、「四月二十三日午後六時過ぎ、神戸市、山口組二代目山健組系組員らに対し加茂田組組員が車より発砲、三名を負傷させる。通行中の一般人も被弾し重傷、山一抗争で初めて市民が巻き込まれた」(『烈俠』より)事件において、発砲した加茂田組組員というのが土倉氏である。ここでは、山健組組員は負傷したとなっているが、そのうちの一人は4日後に死亡している。

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