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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

牛白血病が急増…食肉用牛豚の有病率の高さが報じられない理由

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事
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劣悪な食材を使用するファストフードコンビニ弁当

 筆者は畜産業全般に関わる方々を誹謗中傷するつもりはまったくありません。むしろ、そのような方々も被害者のおひとりだと考えています。仲良くしていただいている畜産業者の方もたくさんいますし、貴重な現場の情報をご提供くださる方もいらっしゃいます。

 筆者が言いたいのは、私たち日本人のみならず世界中の人が、今のような食生活のままでいいのだろうかということです。少なくとも、現状の食生活に疑問を持ってほしい、持つべきではないか、持たなければいけないのではないか、私たちがそのような時代に生きているのです。

 前述の肉の話でも明らかなように、私たちは自分たちが食べるものを事実上、選択できない状況にあります。そのような状況をつくってしまったのもまた、私たち自身です。畜産業に携わっている方々も、まったく同じ状況です。野菜を生産している農家の方も同様です。

 よく聞く話ですが、農家の方が日常的に食べている食事がコンビニ弁当であったり、スーパーの惣菜を盛り合わせたものであったりします。繰り返しますが、非難しているのではありません。疑問を呈しているのです。どうしてそんなことになってしまったのか、一緒に考えましょうと提案しているのです。

 私たちが健康でいるために重要なのは、食習慣、食生活全般です。たまの一食が、ファストフードであったり、コンビニ弁当であったりすることは、やむを得ないかもしれません。しかし、それが毎日となると、黙って見過ごすことはできません。それらに使われている食材は劣悪を極めます。肉の問題だけではなく、米や野菜や調味料に至るまで、本来であれば私たちの健康を守るためのものであるはずの食事が、かえって健康を害するものになっていることに気づき、改善できるところは改善していくべきだと考えます。

 事実を知ったら、今のままでいいと考える方はほとんどいないでしょう。農家の方の中にも、畜産業者の方の中にも、今のままではいけないと考えている方はたくさんいらっしゃいます。しかし、声を上げて事を荒立てたくないと思っている方も少なくありません。だからこそ、消費者から変わるしかないと筆者は考えます。購買という、一種の投票行為を通じて、自分の意思を市場に反映させるのが正しい手法だと思っています。

『じつは体に悪い~』が、そのきっかけとなり、一助となることを著者として強く望んでいます。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

●南清貴(みなみ・きよたか)
フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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