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カジノと売春は切り離せない?
ただ、前出の全国紙記者は「そもそもカジノと売春はセット」と指摘する。
「ラスベガスにしろマカオにしろ、世界の名だたるカジノシティでは、周辺地域もしくは街中で売春業が公認されている。カジノによる景気刺激策を考える場合、買った客にいかに現地で金を落とさせるかがカギなので、売春業はなくてはならないといえます。日本もカジノ解禁を議論するなら、売春業の解禁についても同時に議論しなければならないでしょう」
また、済州島では中国人客を引っ張ってくるカジノエージェントたちも暗躍している。彼らは、新しい客を連れていくと、カジノ側から客のチップ交換額の1.6%がキックバックされる。また、客が負ければ負けるほどリベート額も増えてくる仕組みで、たとえば客が100万元(約1900万円)負けると、20万元(約380万円)ものリベートが、その客を連れてきたエージェントのもとに入ることとなる。
ただ、中国では高額の自国貨幣を自由に国外に持ち出すことができない。そこで、ハイローラー向けに、地下銀行を使って送金、換金する専門の業者も存在するという。
TPP妥結により、進展をみせると予測される日本のカジノ解禁だが、そのダークサイドについて、我々は十分に覚悟できているだろうか。
(取材・文=佐久間賢三)
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