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「安倍首相としては、党大会で自民党憲法改正案をまとめて、今国会を乗り切り、次の総裁選には出馬しないのと引き換えに、憲法改正論議をしっかりやってくださいというシナリオも想定できたかもしれません。しかし、森友の問題がここまで大きくなり、安倍首相は長年の夢であった憲法改正が先送りになったことがこたえており、万策尽きたという思いで、首相を続ける意欲を失ったとの見方もあります。安倍首相の行動原理やメンタリティーを考えれば、これ以上首相をやる意味はありません」(同)
そうなると注目を集めるのが安倍首相の後任が誰になるかだ。
「まず、安倍首相から岸田文雄政調会長への禅譲の芽はなくなりました。安倍首相に対する逆風が吹くなか、“禅譲”となれば世論の反発は必至だからです。しかし、4月に内閣総辞職となれば、政治的空白をなるべくつくらずに次期首相を選任しなければなりません。通常の総裁選は不可能です。そこで考えられるのは、自民党国会議員のみによる総裁選。それによって岸田氏や石破茂氏が立候補して選ばれるというかたちが考えられます」(同)
今回の件は財務省の大きな失態の結果ともいえるが、官庁のなかで一番喜んでいるのは外務省だという。
「もし、森友問題を綺麗に乗り切っていれば、安倍首相忖度派の財務省の高笑いが聞こえていたでしょう。いいように官邸主導外交にやられてきた外務省は、冷や飯を食い、プライドはズタズタになっています。森友問題は永田町だけではなく、霞が関でも水面下でパワーゲームがあったと自民党関係者は言っています。一敗地にまみれた財務省ですが、自殺した職員の意思をくみ取って再生すべきです」(同)
安倍内閣総辞職の公算も高まってきた政局から、目が離せない。
(構成=長井雄一朗/ライター)
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