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西山美紀「貯蓄スキルの高め方」

「満腹」の危険な罠…仕事の質低下、無駄な出費増で貯金できない体質に

文=西山美紀/マネーコラムニスト

 仕事上、スマートフォンを手にする時間も多いビジネスパーソンのなかには、「つい、寝るギリギリまでスマホを見ている」という人も多いのではないでしょうか。

「脳の働きがONの状態のまま寝てしまうと、ゆっくり休むことができず、体の疲れが残りやすく、ストレスもたまっていくと思います。しかし、1日3回の食事でゆったりと自分の感覚を味わうことで、フル回転している脳をリラックスさせてあげましょう。まさに、これが心身を満たしてあげる“食欲鎮静術”なのです」(同)

すべてのダイエットの基礎になる“食欲鎮静術”

 実は、松尾さんは「ミスター&ミス・モデルジャパン2016日本大会(ミス・モデルジャパン部門ガールズクラス)」で第3位を獲得し、現在はビジネスパーソンのための疲労回復専用ジム「ZERO GYM」のエグゼクティブ・プログラムディレクターとしても活躍しています。

 ところが、小さいころから食欲が強く、ハンバーガーの後にパスタを食べ、飲んだ後はラーメンが必須……という過食生活を送っていたそうです。今は思わず見とれてしまうほどスレンダーな体型ですが、さまざまなダイエットを試してきたといいます。

「『食べてはダメ』『こんなに食べ物を買いすぎてはダメ』というブレーキをかけ続けていると、いつか反動がきて、結局食べすぎてしまいます。それではつらいだけですし、ダイエットは成功しません。

 しかし、“食欲鎮静術”で1日3回の食事のたびに舌先で味を、胃で重さを感じながら味わえるようになれば、心から満足できるようになります。ダイエットは、性格や体質、ライフスタイルなどによって『合う・合わない』がありますが、食欲鎮静術は誰でもできますし、食事を楽しむことにもつながります。すべてのダイエットの基礎として、ぜひ試してみてほしいです」(同)

 筆者も、著書『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)で、心から満足することで無駄遣いが減るということをお伝えしています。自分の心を満足させてあげるには、自分で行動することが一番。

 無理に食事を抜く必要がなく、お金はかからず、特別な器具や食材も一切不要な“食欲鎮静術”。今日の食事から、ぜひ“舌先”と“胃の温度と重さ”を意識して食べるようにしてみましょう。食事を楽しめるようになる上、心が満足するので食べすぎることもありません。

 体重をコントロールすることができ、無駄な出費が減ってお金が貯まるようになるなど、“一石何鳥”もの喜びを味わえるはずです。
(文=西山美紀/マネーコラムニスト)

西山美紀/マネーコラムニスト・ファイナンシャルプランナー

西山美紀/マネーコラムニスト・ファイナンシャルプランナー

出版社勤務後、2005年に独立し、FP資格を取得。単に貯蓄額を増やすのではなく、うるおいのある毎日のためのお金の使い方・貯め方について発信。Oggi、ミモレ、マリソル、LEE、日経DUALなどの女性誌・WEB等でマネーコラム連載、取材・執筆・監修等。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)、『はじめての積立投資・つみたてNISA・iDeCoもよくわかる!お金の増やし方』(主婦の友社)等。

Twitter:@writerN1225

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