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バブル時代、87年のブラックマンデーから世界を救ったのは野村證券だった?

大手証券、ボーナスは300万円、役員が使える交際費は1億円!?

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 しかも、バブル時代には埼玉県の僻地に住んでいましたから、仮にタクシーがつかまっても1万円では足りない。仕方なく朝まで飲んで会社に行くか(若かったなぁ。今は体力的に無理です)、近くの公園やらで野宿をする。学生時代に寝袋を持っての放浪をしていましたから野宿には慣れていましたが、バブル時代のおかげで野宿のプロになれました。これも間接的に恩恵を受けた例になるのかな(笑)。

 また、こうした飲みで先輩方におごってもらったことも、間接的な恩恵の1つでしょうか。料理の注文にしても、先輩方はメニューを見て、「選ぶのが面倒だから、メニューの(1)から(10)までちょうだい」とか、メニュー数が少なかったら、「ここに書いてあるのを全部」なんていう注文の仕方をする。証券界と◯屋さんの業界ぐらいじゃないでしょうか。

 でも、僕からあとの世代の人間は、こんな注文の仕方はしませんよ。もったいない。それにおカネもない(笑)。

野村證券が金融恐慌から世界を救った?

 バブル時代にも危機はありました。
 
 87年10月19日のブラックマンデーです。米国の金利上昇懸念や米独の金融政策の不調和などを背景に米ダウが23%近い暴落を見せたことです。世界大恐慌の引き金になった、29年の「暗黒の木曜日」の下げが13%程度だったのに比べて、その下げのすさまじさはおわかりになると思います。

 これを受けて、日経平均も15%近い下げを演じました。

 この日は売り一色の見たことのない光景で、「この先、どうなっちゃうんだろう」とオタオタしていましたが、当時、僕が担当していた野村證券の取材相手は、「先進国で最初に場(株式市場)が開くのが日本だ。明日、日本は世界経済の危機を救うために買いまくるぞ」と威勢のいいお言葉。実際、翌日の日本株は9%以上の上げを演じ、世界の株式市場に落ち着きをもたらしました。日本が本当に元気のいい時代でした。

 思えば、世界の株式市場を引っ張っていたのが日本。
 
 その日本の株式市場をリードしていたのが野村證券でしたが、今思い出してみると、その野村の株式部隊を率いていた主体は40代の人たちでした。今、僕は50代ですが、僕よりも若い世代が、野村を、いや、世界を引っ張っていたのです。

 当時、野村の社員は激務に次ぐ激務で(しかも、よく飲む、遊ぶ)、平均寿命が50代だったなんていわれていました。確かに、若い世代が会社を動かしていましたね。他社もそうした傾向がありましたが、やはり、若い世代が引っ張ってこそ活気があふれるものです。それに引き換え、今は社会全体、若い世代の活躍する場が少ない。

役員の交際費が年間1億円?

 しかも、当時の大手証券の役員の交際費が年間1億円との話を聞いたこともありますが、真偽のほどはわかりません。

「なら、交際費で自分の女に店を持たせ、その店に交際費を落とせば、自分も女もハッピー!」などという話も聞きましたが、「さもありなん」という雰囲気の時代でした。ハチャメチャではありますが、熱い時代でした。

BusinessJournal編集部

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