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新見正則「医療の極論、常識、非常識」

低体温の人は「がん」リスク高い? 発熱時にすぐ薬で解熱するのはNG?

文=新見正則/医学博士、医師
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 ですから、高熱には興味がありますが、体温が低いことは病院では日常診療ではあまり大切な要素にはなりません。そしてあまりの高熱は脳に障害をもたらし、40℃以上は危険な状態です。

 通常は闘病体勢のための発熱です。ですから、風邪などでは、気分が悪くなければ、その発熱を楽しむことも方法のひとつです。そして発熱して風邪のウイルスなどを退治できれば、自然と解熱します。

 そんな働きを生かしたものが漢方治療です。漢方では、むしろ気持ち良い発熱を誘導し、そして気持ちの良い汗が出ると風邪やインフルエンザも退治可能なのです。熱の出始めに解熱剤を飲んでしまうと、せっかくの気持ちの良い闘病のチャンスを逃すことにもなりかねません。辛いときには解熱剤は使用するが、それ以外はちょっと発熱を楽しむことも悪くない選択肢なのです。

 以上、体温といってもいろいろです。主治医と相談していろいろと自分の体に興味を持ってください。今日は議論にはなりませんでしたが、意義深い会話となりました。
(文=新見正則/医学博士、医師)

新見正則/医学博士・医師

新見正則/医学博士・医師

1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年~ 慶應義塾大学医学部外科
1993~1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年~ 帝京大学医学部外科に勤務

 幅広い知識を持つ臨床医で、移植免疫学のサイエンティスト、そしてセカンドオピニオンのパイオニアで、モダン・カンポウやメディカルヨガの啓蒙者、趣味はトライアスロン。著書多数。なお、診察希望者は帝京大学医学部付属病院または公益財団法人愛世会愛誠病院で受診してください。大学病院は紹介状が必要です。

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