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六代目山口組はついに尼崎に進出し「三つ巴」状態に……山陽地区でも大型移籍の噂が錯綜中

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三つ巴状態で緊張感を帯びてきた尼崎市

 2015年に六代目山口組が分裂し、同年12月、同組織から二代目古川組(当時)が神戸山口組に移籍して以来、‪兵庫県尼崎市内‬を拠点とする‪六‬代目山口組系列組織は存在しなくなった。

 一方で、2017年4月には任侠山口組が尼崎市内で結成式を行い、その後、2度にわたる記者会見を行ったことで、尼崎という地域は、山口組分裂騒動を象徴する土地のひとつとして、‪一時‬マスメディアが詰め掛け、世間の脚光を浴びることになったのだった。

 その後、月日の経過と共に喧騒も落ち着き、同市内の勢力バランスは、神戸山口組系組織と任侠山口組系組織で二分する形で保たれていた。だが、その均衡が崩れようとしている。六代目山口組系傘下組織が、同市内に拠点を構えたというのである。

「尼崎の均衡を破ったのは、沖縄抗争(沖縄県内で1961年から起きた抗争事件で、その後、90年代初頭の第6次沖縄抗争まで続いたといわれている)で名を馳せた大物幹部。その幹部が、六代目山口組司忍組長が創設させた三代目司興業に移籍し、尼崎市内に拠点を構えたことで市内の勢力図が変わろうとしている。六代目山口組の中核組織・三代目弘道会の有力幹部もバックアップするのではないかとみられており、当局サイドが警戒を強めている」(地元関係者)

 筆者の調べでも、1月下旬から、捜査当局がこれらの動きに敏感な反応を示しているのは確かで、六代目山口組系サイドの今後の動向に警戒を強めている。

「尼崎市内に拠点を置く神戸山口組傘下組織と任侠山口組傘下組織の間では、そういった動きが起きた時のために、非公式ながら協定が結ばれているという話があった。つまり、六代目山口組系列組織が尼崎に進出してこないように共同で対策が練られていたというのだ。そうした中で、六代目山口組系列組織が拠点を構えたとなれば、なんらかの衝突が起きたとしてもおかしくない状態となるのではないか」(某2次組織幹部)

大型移籍をめぐる情報の真偽

 ただ、当局サイドが警戒を強めているのは尼崎市内だけではない。山陽地区のある地域でも現在、当局がその動向を注視しているというのだ。

「どの関係者に聞いても、このような噂を口にしています。山陽地区で大きな影響力を持つ神戸山口組の牙城が崩れ、その傘下から六代目山口組へと加入する動きがあり、すでにその布石は打たれていると。特に六代目山口組関係者は、確定情報のように揃って口にしています」(ジャーナリスト)

 山陽地区の神戸山口組系有力組織が六代目山口組に移籍するのではないか--。この噂は、業界では大きなインパクトを持って受け止められており、当局もその真偽を確認すべく奔走しているようだが、一方で、このように語る神戸山口組傘下組織の幹部もいる。

「そういった噂があるのは知っている。だが、2月8日に二宮(神戸山口組事務所)で開催された神戸山口組の定例会では、親分衆らが揃って出席している。仮に、噂にあるような大きな動きが実際にあるのならば、親分衆の中にもっと欠席者が出ているのではないか。我々周辺では、こちら側の動揺を誘うための情報ではないかと話している」

 確かに六代目山口組分裂後、三者間の移籍をめぐっては、さまざまな噂が乱れ飛んでは消えていったのは事実だ。その中には、真実に近いものもあれば、この幹部が話すように、対立する組織を錯乱させるために流されたと思われるものも決して少なくはなかった。ひとついえるのは、それらの情報の真贋を見抜くのは難しく、実際に何が起きたとしてもおかしくはない状態の中にあるということだ。今度は何が起こるのか? 現在、尼崎市と山陽地区に関心が集まっている。
(文=沖田臥竜/作家・元山口組二次団体幹部)

●沖田臥竜(おきた・がりょう)
元山口組二次団体最高幹部。2014年、所属していた組織の組長の引退に合わせて、ヤクザ社会から足を洗う。以来、物書きとして活動を始め、『山口組分裂「六神抗」』365日の全内幕』(宝島社)などに寄稿。著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任侠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)など。最新小説『死に体』(れんが書房新社)が発売中。

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