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最大のメリットは「ほどほどの居心地のよさ」?
もっとも、町田氏は「年収1000万の人は埼玉に来ると幸せになれるよ」というのは「正しくもなければ、間違っているわけでもない」という。
「結局、基準となるのは『自分がどういう生活を送りたいか』です。たとえば、若者なら、都内のほうがアンテナを広く張れるので情報も得やすく、フットワークよく動けるので、仕事面にいい影響をもたらすかもしれません。一方、ゆとりのある生活や家族と過ごす時間を大事にしたい人にとっては、都内より埼玉に住むほうがいいと思います。この投稿者の方は、『いい車に乗りたい』といった物欲がないのかもしれませんね」(同)
実際、埼玉には東京ほどのモノやヒト、カネはないかもしれないが、長年住んでいる筆者は「埼玉は本当に住みやすい場所だ」と太鼓判を押せる。確かに、ショッピングモールぐらいしか遊びに行く場所はないが、特に不自由を感じることなく「ほどほどの居心地のよさ」を感じるのだ。
しかし、その一方で、「東京に住んでいれば……」と思ったことも、数えきれないくらいにある。
「近年は地方移住が話題になることが増えていますが、地方は現在、国からの補助金注入や支援が盛んに行なわれているので、かなりお得に暮らすことが可能となっています。その半面、移住した土地になじめなかったり、収入が落ちたりする可能性もあります。東京は住居費や物価は高くても、情報があふれているので好奇心を満たすことができます。やはり、投稿者もいっているように、『何を選ぶか』『何を優先するか』がポイントでしょう」(同)
当たり前の話だが、誰かにとって最良・最適の場所が自分にとってもそうとは限らない。コスパだけにとらわれず、生活する上で「自分が大切にしたいこと」を見失わないようにするべきだろう。
(文=藤野ゆり/清談社)
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