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2023.06.02 20:19
2018.10.31 19:45
石原結實「医療の常識を疑え!病気にならないための生き方」
WHO、世界的な運動不足の深刻化に警鐘…がん等の病気リスク増大、歩行だけで大きな効果
筋肉(筋肉運動)の生理的効能
(1)産熱を促し、免疫力を高める
運動や肉体労働をして発汗が始まる頃には、体温が約1℃上昇しており、免疫力が一時的に5~6倍になる。
(2)血流をよくし、心臓機能を助け、血圧を下げる
筋肉が動くと、筋肉内に走っている毛細血管が収縮、拡張する(milking action=乳しぼり効果)。その結果、心臓の働きを助け、心臓病の予防や改善につながる。また血圧も下がる。
(3)骨の血流がよくなり、骨を強くし、骨粗しょう症の予防や改善に役立つ。
(4)GLUT-4(グルコース・トランスポータ・4)の活性が増加。血糖値が下がる。
筋肉運動で血糖を筋肉細胞内に取り込む「GLUT-4」の活性が増す。
(5)脳の海馬領域の血流が増加し、記憶力が増強。認知症予防になる。
(6)筋肉内からテストステロン(ホルモン)が分泌され、「自信」をつけ、「うつ」の予防、改善につながる
これまで断片的に明らかにされていたが、最近、コペンハーゲン大学のペデルセン博士が発見した筋肉から分泌されるホルモン「myokine」が全世界の医学者の熱い視線を浴びている。現在は30種の「myokine」の存在が明らかにされているが、その主なものは、
・SPARC…大腸がんを抑制
・IL-6…肥満や糖尿病に効く
・FGF-21…脂肪肝を防ぐ
・アディポネクチン…糖尿病、動脈硬化、ストレスなどを防ぐ
・IGF-1…アルツハイマー病を防ぐ
などである。
筋肉運動の基本中の基本はウォーキングである。一年でもっともさわやかな季節でもある秋に、ウォーキングやハイキングを大いに楽しまれるとよい。
(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)
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