多額の株主優待、確定申告しないと「脱税」になってしまう!
仮に税率が30%(所得税率20%+住民税率10%)であれば、賞金にかかる税金は21万円(70万円×30%)となり、最終的な賞金の手取りは賞金200万円から参加費など支出した金額10万円と税金21万円を差し引いた169万円となります。
すでに賞金から源泉徴収された税金が約10万円ありますので、一時所得にかかる税金21万円から10万円を差し引いた約11万円を追加で納めることになります。
もしも『クイズ・ミリオネア』でミリオネアになったら?
以前放送されていたテレビ番組『クイズ・ミリオネア』(フジテレビ系)を覚えていらっしゃいますでしょうか。「ファイナルアンサー?」で有名な番組ですよね。もしも『クイズ・ミリオネア』でミリオネアになったら、賞金1000万円にどれぐらいの税金がかかるのでしょうか? 賞金は一時所得に分類されて計算します。
年収500万円(所得233万円)の会社員の場合、まず賞金を受け取っていない場合の所得税・住民税はあわせて約37万円となります(独身で所得控除が社会保険料と基礎控除のみを前提として試算しています)。この給与所得に一時所得となる1000万円の賞金を加えて最終的な税金の計算をすることとなります。
・一時所得
=(総収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除額<上限50万円>)×1/2
=(賞金1000万円-0円 -50万円)×1/2
=475万円
給与所得233万円と一時所得475万円をあわせて合計所得が708万円となります。この水準の所得となると所得税率が上がるため、最終的な税金は所得税・住民税合わせて約170万円とかなり高額になります。
道で大金を拾ったら
(4)はどうでしょうか。
大金がごみ箱から発見されるといったニュースを見かけることがありますが、大金を拾って持ち主が見つからず全額受け取った場合には税金がかかりますし、持ち主が見つかって謝礼を受け取った場合にも税金がかかります。この場合、いずれも一時所得に分類されて税金を計算することとなります。また、一時所得のため、前述した通り50万円までは控除がありますので税金がかからず、他の所得がなければ確定申告も不要となります。一時所得の計算方法は、(3)クイズ番組の賞金と同様です。