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渡瀬基樹の「空港から最寄り駅まで歩いてみた」第12回

花巻空港からJR東北本線・花巻空港駅まで歩いてみた…宮沢賢治の私塾跡で日本文学を思う

文=渡瀬基樹
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花巻空港からJR東北本線・花巻空港駅まで歩いてみた…宮沢賢治の私塾跡で日本文学を思うの画像1
岩手県のほぼ中央にある花巻市に作られた花巻空港。新千歳、伊丹、福岡便は日本航空、小牧便はフジドリームエアラインズ、台北便(現在運休中)はタイガーエア台湾が運航している(写真はすべて筆者撮影)。

 東北6県には、合計で9つの空港がある。空港が2つあるのはいずれも日本海に面した青森・秋田・山形の3県。比較的人口の少ない県に複数の空港があることは不思議な気もするのだが、これは新幹線の開通が遅かったことが影響しているのだろう。東北新幹線の沿線である、岩手・宮城・福島の3県には、それぞれ空港はひとつずつだ。

 岩手県唯一の空港である花巻空港(いわて花巻空港)が供用開始されたのは1964年。当初から民間機用の空港として造られた。県のほぼ中央に位置しており、県庁所在地の盛岡市からは直線距離で約30kmと、やや離れている。

花巻空港からJR東北本線・花巻空港駅まで歩いてみた…宮沢賢治の私塾跡で日本文学を思うの画像2
花巻空港の位置(Googleマップを利用しています。権利関係はGoogleに帰属しています)

 岩手県の人口構成は、盛岡市が約29万人と最も多く、約11万人の一関市と奥州市(旧水沢市、江刺市など)、約9万人の花巻市と北上市が続く。空港から見て、盛岡市が北に、一関市と奥州市が南に、花巻市と北上市は近隣に位置する。県営空港ということもあり、立地的なバランスが取られているかたちだ。

 就航している路線は札幌新千歳便、名古屋小牧便、大坂伊丹便、福岡便のほか、台湾の台北桃園便が設定されている。2018年の年間利用約数は約48万人。1997年に記録した年間利用客数約55万人には及ばないものの、2010年の約25万人に比べれば、かなり盛り返しつつある。

花巻空港からJR東北本線・花巻空港駅まで歩いてみた…宮沢賢治の私塾跡で日本文学を思うの画像3
東北新幹線の新花巻駅が近いため、ドル箱の東京・羽田便が設定されていないにもかかわらず、花巻空港の利用者数は増加している。

 花巻空港からどの駅まで歩くべきか、今回は少々迷った。ターミナルビルからの直線距離では、JR釜石線の似内(にたない)駅が約1.6kmと最も近い。だがJR東北本線には、その名もズバリ「花巻空港駅」という駅があるのだ。ターミナルビルからは約2.5kmとやや距離があるものの、滑走路からの距離はこちらのほうが近い。

 さらに、東北新幹線が停車する新花巻駅は約3.4km、市の中心駅である花巻駅は約4kmと、これらも候補としては捨てがたい。最終的には、後述するアクセスの関係から、花巻空港駅まで歩いてみた。

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