ふきんハンガー/108円
水回りの商品でもうひとつ、「ふきんハンガー」を取り上げたい。洗い終わった食器を拭くのに使ったふきんを、このハンガーに干しておけばきれいに乾いてくれるというアイテムなのだが、デメリットも少なくないようだ。
まずこのハンガーも、例によって耐久性に劣る。プラスチック製のアーム部分が3本ついているのだが、根元の作りが甘く、先端に行くにつれて斜めに下がってきてしまうのだ。さらに、表面がツルツルに加工されていることもあって、下手をするとふきんが滑り落ちてしまいかねない。
また、根元の吸盤にも欠点が。商品の注意書きにも記載はあるのだが、直射日光の当たる場所では透明な吸盤がレンズと同じ役割を果たし、日光が一点に集まってしまうと、最悪そこから発火の恐れがあるというのだ。ふきんを干すなら日当たりのいいところに……と考えるのが普通だろうが、そこでわざわざ火事の心配をしなくてはならないのは致命的だといえる。
大切なお洋服のホコリをとるブラシ/108円
最後に紹介するのが、「大切なお洋服のホコリをとるブラシ」だ。新生活シーズン、急な出張などで遠出をしなければならない場面もあるだろう。そんなとき、サッと拭いて身だしなみを整えられる携帯式のホコリ取りを持っているとよさそうだが、いったいこの商品はどこがダメなのだろうか。
最初の残念ポイントは、“靴べらとして使用できます”と謳われているカバー部分。別段ストッパーがついているわけでもないので、本当に靴べらとして使うと、グニャグニャと曲がりすぎてしまって心もとない。結局、カバーはカバーでしかないといえそうだ。
そしてもうひとつの残念ポイントが、本来の用途であるホコリ取りとして使うと、ブラシの赤い毛が抜けて、衣服に付着してしまいやすいということ。これはクリーナー製品として、致命的な欠点といえるだろう。実際にセーターで試してみたところ、生地にはブラシの硬質な毛がびっしり。衣服を清潔にしたかったはずが逆に汚してしまうとは、なんとも本末転倒なアイテムである。
今回選んだ商品のなかにはプラスチック製品が目立ち、これは108円という心強い低価格を実現するためには、仕方ないことでもあるのだろう。とはいえ、ほかの大半の商品は、アイデアや素材にこだわった高品質なものばかりだ。今回の記事も踏まえ、キャンドゥなどの100円ショップでの買い物を、積極的に楽しんでみてはどうだろうか。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)